ヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)準決勝の2ndレグ、オリンピアコスvsアストン・ビラが9日にスタディオ・ヨルギオス・カライスカキスで行われ、ホームのオリンピアコスが2-0で勝利。この結果、2戦合計6-2としたオリンピアコスの決勝進出が決定した。

先週にアストン・ビラのホームで行われた1stレグはエル・カービのハットトリックの活躍によってアウェイのオリンピアコスが4-2で先勝した。

敵地で望外のスコアで先勝したオリンピアコスは、先週末に公式戦がなく万全の状態で臨んだホームでの大一番に向けて先発1人を変更。オルテガに代えてキニを起用した。

一方、要塞ビラ・パークでまさかの敗戦を喫したアストン・ビラは、先週末のリーグ戦でもブライトンに0-1で敗戦。公式戦連敗という形で今回の大一番を迎えた。エメリ監督は前回対戦から先発3人を変更。サスペンション明けの守護神マルティネスが復帰したほか、ラングレと負傷のロジャーズに代えてジエゴ・カルロス、パウ・トーレスを起用。[5-4-1]に並びを変えた。

アストン・ビラが勢いを持って試合に入ったが、開始直後にシキーニョが際どいシュートを放つなど効率の良い攻撃を見せるオリンピアコスが早い時間帯にゴールをこじ開ける。

10分、左サイドで押し込んだ流れからボックス左のポデンセが絶妙なタメを作ってオーバーラップしたキニを使うと、左足ダイレクトで入れたグラウンダーの折り返しをファーでドフリーのエル・カービがワンタッチで流し込み、前回対戦に続く先制点とした。

これで2戦合計スコアで3点差を付けられたアストン・ビラは、リスクを冒して前に出ていく。そして、ベイリーの右サイドを起点に押し込む形を作り出すと、そこからワトキンスが積極的に足を振っていくが、決定機まであと一歩という場面が目立つ。

以降も全体を押し上げて攻勢を仕掛けると、今度は左サイドを起点に幾度か際どい場面が訪れるが、大外でフリーのキャッシュが押し込むことができず。前半のうちにゴールをこじ開けることはできなかった。

迎えた後半、より攻撃的な交代策やシステム変更も予期されたが、アストン・ビラは前半同様のメンバーと布陣で入る。

押し込む中でゴールが遠いアストン・ビラは58分にディアビを下げてデュランを投入。さらに、65分にはジエゴ・カルロスを下げてイローグブナムを投入し、[4-4-2]に並びを変えた。

一方、危なげなくゲームをコントロールするオリンピアコスは78分、GKツォラキスのロングボールに反応したエル・カービが相手のハイラインを攻略。そのままボックス内に持ち込んでゴールネットを揺らす。当初、オフサイド判定となったが、VARのレビューの結果、決定的な2点目が認められた。

これで試合の大勢が決した中、敗退を受け入れるエメリ監督は最終盤に主力を下げて若手3人を一気に投入。将来に向けて若手に大舞台を経験させる。

そして、試合はこのままタイムアップを迎え、エル・カービの2戦合計5ゴールの圧巻の活躍によって優勝候補を撃破したオリンピアコスは、29日にアテネで行われる決勝で昨季ファイナリストのフィオレンティーナと対戦する。なお、昨季途中就任でセビージャをヨーロッパリーグ優勝に導いたメンディリバル監督は、2シーズン連続途中就任での欧州制覇の偉業に挑む。