この記事をまとめると

■大阪オートメッセ2024が2024年2月10〜12日の期間で開催された

■ケーズファクトリーが大阪オートメッセ2024にブースを出展

■大阪オートメッセ2024に展示されていた3台のシビックを解説する

大阪オートメッセ2024で見つけた魅力的なシビックを紹介!

 2024年2月10日〜2月12日の期間、大阪港湾部のインテックス大阪で開催された「大阪オートメッセ2024」。期間中には速報で会場のリポートをお送りしましたが、ここでは開催の様子、紹介しきれなかったブースや展示車両を振り返り、あらためて紹介していきたいと思います。

 今回はショップや個人のブースが集まった4号館で見つけた、「ケーズファクトリー(大阪)」のシビックたちを紹介していきます。

目立つカラーリングのシビックが並ぶなかでもひときわ目を引かれた車両

 大阪オートメッセ2024の4号館の会場に入って間もなく、「え?」と2度見させられた車両がありました。それがこのシビックです。

 レース車両ではスポンサーのカラーリングに包まれているのが魅力のひとつで、ショーの展示車両やストリートのカスタム車両でもそれをモチーフにして思い思いのメーカーのロゴを使って飾り立てているケースがよく見られます。しかし、この「アサヒ・スーパードライ」をモチーフにしたケースは、私が知る限りではかつてありませんでした。

 しかも、ビール缶のグラフィックが細かい文字までキッチリ再現されていて、それらの要素が良い具合にバランス良くまとまっているので違和感がなく、「本当にこのままサーキットを走っていていそうだな」と思わされました。

 ベースカラーは大きめのフレーク(ラメ)が入ったシルバーですが、グラフィックとの相性なのか、むしろ落ち着いた印象に感じます。元の缶のグラフィックに準じたキャンディレッドの「DRY」の文字と、けっこう大胆に使用されている蛍光グリーンのアクセントカラーがピリッと効いていて、センスのよさを感じます。

 ちなみに黒い部分はただの黒ではなく反射素材のシートを使っているとのことで、強めの光が入るとキラッと反射します。

 ベース車両は環状仕様には珍しいシビッククーペ(EJ1)を採用。クリアのテールランプを装着しているのは、アメリカから逆輸入されたベース車両のキャラクターに合わせたUSDM的な感覚でしょうか。

 エンジンは、この時点ではまだ製作中とのことで見られませんでしたが、内装はかなりしっかりと作り込まれています。

 ドアを開けるとハッとするくらいビビッドな蛍光グリーンで内側の全面が塗られています。実際にサーキットを走ってきちっとタイムが出せる作り込みをということで、走りに必要のない部分はごっそり取り払われ、かなりスパルタンな状態になっています。

 HYBRID RACING製のクイックシフター機構がメカニカルな雰囲気を増しています。重量配分の均等化とマスの集中化を図るために、バッテリーを助手席足もとに移設しています。

 サーキットを本気で攻めるなら必須のロールケージは、ボディに結合させる本格的なものを装着しています。シートはBRIDEのジータ5でしょうか。

逆カラーのEK9とEF9も発見!

「ケーズファクトリー」代表の北山さんと、その走りの相棒である浦島さんの車両も紹介しましょう。

 北山さんの車両はEK9シビックです。頭がブラックで、テールが蛍光イエローという、シブさと派手さが同居したインパクトのあるカラーリングとなっています。

 外観的には、カラーリング以外はほぼ純正状態が保たれていて、ほど良く落とされた車高と、ツライチに収められたレイズのTE37Vホイールで、走り重視の雰囲気にまとめられています。

 エンジンは1.8リッターの「B18C型」に載せ替えてあります。ノーマルで十分な動力性能があるので、パワーインテークやオリジナルのタコ足&マフラーという吸排気系のモディファイに留めています。ボディ同色のカムカバーが統一感を高めています。

 サーキットとストリート兼用のため、必要な装備を最低限残してドンガラにされた室内。内壁までボディ色で塗られているということは、一度すべてのパーツをバラすという手間がかけられている証でしょう。

 内装の注目ポイントはこのシートの裏側に施されたペインティングです。昔からいっしょに走りに出かけていたという相棒の浦島さんの車両とお揃いで、運転席と助手席が逆配置の似顔絵仕上げのシートを両車に装着しています。

 こちらが北山さんの車両のシートで、運転席が本人です。

 こちらが浦島さんの車両のシートです。左右が逆になっているのがわかるでしょう。

 浦島さんの車両はEF9シビックで、北山さんの車両と逆のカラーリングになっています。

 こういう遊び方は、発想はしてもなかなか実行まではおこなえないものですが、それだけに本気で取り組んでいるという証だと思えます。