およそ50年前の交通事故で、2人の子どもを亡くした夫婦が「命を守る活動にいかしてもらいたい」と大分市消防局に救急車を贈りました。

【写真を見る】交通事故で18歳娘と15歳息子の2人を亡くした夫婦 救急車を消防に贈る

大分市消防局に救急車を寄贈したのは、大分市に住む池邉盛喜さん(96)と、忠子さん(92)夫婦です。

2人は1975年、県外で発生した車と自転車の事故で、当時18歳の娘と15歳の息子の2人を亡くしました。

4月6日に50回忌の節目を迎えるのを前に、池邉さん夫妻は、救急車とAEDや、ストレッチャーなどの器材を寄贈し、大分市役所で3日、感謝状の贈呈式が行われました。

(池邉盛喜さん)「救急車が走っていると『どこかで何かあっているのかな』という感じだったが、今からは『きょうだいががんばっている』というような気持ちを感じるんじゃないかなと思います」

救急車は子ども2人の名前から「ひでまさ号」と名づけられ、3日から大分市消防局の明野出張所で運用されます。

池邉さん夫妻は「命を守る現場での活動にいかしてもらいたい」としています。