不倫で傷つくのは、言うまでもなく“された側”だが、“した側”も無傷ではいられない。そんなことは誰もがわかっているはずだが、不倫中は理性を失うのだろうか。

「主人が仕事場の一回り以上若い女性スタッフと浮気の末、相手に子どもができました」

と打ち明けたのは40代前半の女性だ。夫より一回り以上若いという相手の年齢は、「22歳」だという。不倫が発覚したのは、夫が写真スタジオを開業して間もない頃だった。夫は「忙しく、家に帰れない」という日が増え、当初は見守っていた女性だが、

「12月24日夜、なんだか胸騒ぎがしてスタジオへ寄ってみたところ、中では真っ最中の声が外まで聞こえていました」

「相手の子と付き合いたいから別れたい」と言ってきて……

窓をぶち破って突入すべく拳を作ったというが、実際には突入にいたらなかった。「今日に限ったことではない」と自分でも驚くほど冷静になったからだ。代わりに、その日から「LINEやカーナビやGoogleナビの履歴」などから証拠を集めた。そして数日後には、「子どもができた」というやり取りの証拠を掴み問い詰めたところ、夫はあっさり認め、こう言った。

「相手の子と付き合いたいから別れたい」

こんな夫に女性は、悲しみや怒りを通り越して呆れたのではないだろうか。結局、夫の不倫相手は堕胎したようだが、それを夫は女性のせいにしてきたというから始末に負えない。

「全てが『わたし』を理由にされ、全く納得がいくものではありませんでした」と憤る女性。即行で離婚したかったろう。ところが離婚調停を進めるも、夫は来ず、弁護士をよこしただけで話し合いがなかなか進まなかった。

2年以上かかり、ようやく離婚が成立。しかし女性は、

「慰謝料や財産分与はしてもらえましたが、主人からも、その相手からも謝罪は未だなく、いくらもらったところで、スッキリする別れ方ではありませんでした」

と、つらい胸の内を明かした。女性がスッキリしないのは、こんな理由もある。

「元主人は、周りの仕事仲間にこの離婚騒動を知られることなく、相手女性と変わらず仕事を一緒にしています」

「なんて可哀想なバカな女なんでしょう」

たしかに、不倫した側がのうのうと暮らしていたら、腹立たしくなる。女性が「なにか報復を」と思っていたときに、写真スタジオの「元締め的なボス」に会う機会があり、ことの顛末を直接話したようだ。

「その後どうなったかは知りませんが、ただでは済まないはずです」

既婚者の部下が従業員に手を出した挙句、妊娠・堕胎させたと知れば、どんなボスでも黙っていないだろう。

離婚から1年経つも、女性は「一番信頼していた人に裏切られたという、精神的なダメージは本当につらく…」と、心に負った傷が癒えず苦しんでいる様子。しかし、それだけの傷を負わせたという自覚は残念ながら元夫にはないだろう。言うまでもなく、不倫相手も同罪だが、彼女に対して、女性はこのようなメッセージを書いていた。

「相手女性は22歳、若く何をしても輝けるようは大事なときに、一回りも上の浮気野郎と付き合って、慰謝料請求されて、堕胎して身体を傷つけて、なんて可哀想なバカな女なんでしょう。なんともったいない。その一発のセックスは、慰謝料を払ってもいい、社会的立場を失っても構わないほどに価値があるなら、浮気も不倫もしたら良いと思います」

22歳なら大学を卒業し社会に出たばかりで、世間知らずだったのだろうか。そうだとしても、慰謝料に堕胎手術という代償を払うほど価値のある情事だったか、甚だ疑問だ。

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