by wyliepoon

ポケモンフォートナイトなどともコラボしたもちもちぬいぐるみブランド「Squishmallows(スクイッシュマロ)」が、ぬいぐるみ等を扱うビルド・ア・ベアに対し、新商品のデザインがSquishmallowsに酷似しているとして訴訟を起こしました。詳細を報じたメディアは「これまでで最もキュートな法的闘争が激化」と表現しています。

Squishmallows is taking Build-A-Bear to court over copyright claims - Polygon

https://www.polygon.com/24071997/squishmallows-build-a-bear-legal-fight



Squishmallows and Skoosherz Plush Toys Face Off in Court - The New York Times

https://www.nytimes.com/2024/02/14/business/build-a-bear-lawsuit-squishmallows.html

Squishmallowsはアメリカのおもちゃメーカーであるケリー・トイズが2017年に立ち上げたぬいぐるみブランドで、丸っこくてシンプルな外観とふわふわとした質感が特徴です。SNS等で話題になった影響で、Squishmallowsは発売からほぼ2年で5000万個以上を売上げる大ヒットブランドとなりました。以下のムービーは、トイザらスが公開しているSquishmallowsブランドの紹介ムービー。

【トイザらス】★海外で大人気★いろんなスクイッシュマロをあつめよう!|トイザらス - YouTube

Squishmallowsを販売するケリー・トイズは、ビルド・ア・ベアが2024年にリリースしたぬいぐるみブランド「Skoosherz(スクーシャーズ)」が、Squishmallowsに酷似しているとして2024年2月に訴訟を起こしました。Skoosherzの商品ページでは、サンショウウオ、カエル、トカゲなどがまるっこいキュートなデザインのぬいぐるみになっています。



ケリー・トイズの弁護士は、「Squishmallowsの特徴は丸い形で主に動物のキャラクターをかわいらしくしたデザインで、最も重要なのが、非常に柔らかく押しつぶしやすい素材になっている点です。Squishmallowsブランドは2022年に前年比300%増となる2億ドル(約300億円)を稼いでおり、Skoosherzはその人気に便乗しようとした類似商品です」と訴状の中で主張しています。以下の画像は、訴状に含まれるSquishmallowsとSkoosherzの比較写真で、丸っこい形や簡易化されたキャラクターの表情、モチーフの動物そのままではないカラーリングなどが類似しているとケリー・トイズは指摘しています。



ケリー・トイズは訴状の中で 「ビルド・ア・ベアは、独自のコンセプトや製品ラインで公正に競争するよりも、人気ブランドを単純にコピーし、既存の人気から利益を得ることの方が簡単であると判断しました。ビルド・ア・ベアは、自社ブランドを気に入ってもらうことではなく、消費者を混乱させSquishmallowsと勘違いさせて購入させることを期待しています」と主張しました。

ケリー・トイズの主な主張は、トレードドレスを保護するランハム法(連邦商標法)に基づく侵害です。トレードドレスとは、製品を他の製品と区別する「外観や感触」を指す法的概念で、ランハム法に基づくと商標登録されていない製品でも、外観などの特徴で保護されることがあります。

訴えを受けてビルド・ア・ベアは「Skoosherzはいかなる商標も侵害していません」と反論し、Skoosherzは模倣品ではなく「もともとあるオリジナル商品の、丸い枕のようなバージョンにすぎない」と述べました。