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ボクシングの121ポンド(約54.89キロ)契約8回戦が23日、エディオンアリーナ大阪で行われ、東洋太平洋&日本スーパーバンタム級7位・那須川天心(帝拳)がルイス・ロブレス(メキシコ)に3回終了TKO勝ちした。相手が3回終了時に棄権を申し出た。昨年4月のボクシングデビューから3戦目で初の世界ランカー戦。節目の格闘技50戦目となり、競技転向後初のKO勝ちが懸かっていた。
那須川は爆音とともに客席を煽った。いつも通り矢沢永吉の「止まらないHa〜Ha」に乗って登場。歓声を噛み締めるように歩き、拳を突き上げながらリングに上がった。初回は静かな立ち上がりだったが、徐々に手数を増やした2回は左ボディーストレートが数回ヒット。圧力をかけて攻勢に出ると、3回は左ボディーでよろめかせた。しかし、3回終了時に相手陣営が棄権を申し出。右足首を痛めており、リング上の那須川は「マジで? 終わり?」と声を出し、不満げな顔を見せた。
ボクシング転向前の格闘技戦績は47戦全勝(キックボクシングは42戦)。昨年4月のボクシングデビュー戦、9月の2戦目はともに判定勝ちだった。2戦目は初回開始1分と7回にダウンを奪い、最終8回の終了間際にも後ろ向きにぶっ飛ばしたが、宣言したKO勝ちはできず。試合中に左手を骨折し、不完全燃焼に終わっていた。
2か月ほど拳を打つ練習はできなかったが、走り込み合宿などでスタミナを強化した。さらに相手に圧力をかけ、連打を叩き込むなど好戦的なスタイル習得を意識。今回は転向3戦目ながらWBAとWBOで世界バンタム級14位につけるロブレスを相手に迎えた。
能登半島地震の被災者には、個人で500万円、帝拳ジムらと共同で1000万円の計1500万円の寄付を表明。興行前には大阪市内で自身のグッズを販売する期間限定ショップを開設し、売り上げと集まった募金の全額寄付も明かしていた。
興行は「Prime Video presents Live Boxing」の第6弾として開催。メインイベントのWBA&WBC世界ライトフライ級(48.9キロ以下)タイトルマッチ12回戦では、2団体統一王者・寺地拳四朗(BMB)が元WBA正規王者のWBA1位&WBC2位カルロス・カニサレス(ベネズエラ)と防衛戦を行う。
(THE ANSWER編集部)