楽曲冒頭、“何も知らないから/賢くもないから”と始まる歌詞から、“馬鹿ばっか”が人を小馬鹿にしてワードでなく、“俺もそうだけど”という仲間意識から発せられている言葉であることが良く分かり、リスナーとの距離感をグッと縮めてくれる感覚があるが実際、虎鷹は「むしろ、自分が“馬鹿ばっか”の一番前にいる感覚ですね」と、“馬鹿ばっかの最前線”になる覚悟を込めたフレーズであることを語ってくれた。

■“幸せなら手を叩け!”のフレーズに込めた真意とは?

TikTokのビッグバズに繋がった“幸せなら手を叩け!”のフレーズは、そんな仲間のような近しさを感じさせる虎鷹が呼びかけるからこそ受け入れられるし、思わず笑顔になってしまうし、一緒に手を叩きたくなるが。虎鷹にはこのフレーズにもうひと捻りした、ひねくれた発想があった。

「このフレーズには“手を叩かないから、お前らは幸せじゃないんだぞ!”って気持ちがあって。聴いたことのある“幸せなら手を叩こう”のフレーズに、“いや、幸せじゃないから手を叩けないし…”とか思ってしまう人に、“いいから、黙って手を叩け! 手を叩けば幸せになれるから”という気持ちがあるんです」

“幸せなら手を叩け!”のポジティブなフレーズをネガティブに捉えてしまう人、素直になれない人に対して、虎鷹は笑顔で誰より大きな音で手を叩く。そして、そんな一人ひとりに問いかけるように歌う“ねぇ叩いてる? 音鳴らしてる?”のフレーズに続く、“本気でやんなきゃこういう遊びは意味ないし”のメッセージに込めた思いについて、「ちょっと大人になってスカしちゃう部分もめくるというか。なんでも本気でやったら楽しいから、“本気でやらないから楽しくないんだよ”ってことを伝えたかったんです」と語った虎鷹。さらに「笑う時だって“笑い方がダサいから”なんて思わずに、大口開けて笑うくらいがちょうどいいんです」と話すと、虎鷹は大きな口を開けて笑った。

聴いたことのあるフレーズというところで、“そこの犬のおまわりさん/最近笑ってる? ねぇ疲れてる?”の歌詞について聞くと、「おまわりさんって、いつも怖い顔してるイメージがあるんですけど。子供と笑いながら喋ってるおまわりさんを見たことがあって、笑顔の方が良いなと思ったんです」と話し、「おまわりさんだからって、怖い顔してなきゃいけないというルールは無くて。ちゃんとみんなを守ってくれれば、普段は笑ってても良いと思うんで。聴いたことあるフレーズや分かりやすい比喩として、“犬のおまわりさん”のワードを使って“みんな笑顔になろうよ”というメッセージを込めました」と解説。

さらに、“一度きりのLife楽しみたい/明日仕事なんて言いたくない”と歌い、“あぁアラームが聞きたくない”と誰もが抱える憂鬱を描くことで、どんな時も笑顔であることの重要さを説くこの曲。「この曲を朝、仕事に行く前と仕事から帰ってきてから聴いてもらいたいですね。仕事に行く前に“ほら、笑って今日も頑張って!”って背中を押してあげて、仕事から帰って来たら“今日も一日頑張ったね”って声をかけてあげて。“上手くいかないこともあったけど、これも自分の人生だから堪能しよう”と思ってもらえたら、この曲を書いた意味もあると思いますし。誰かの生活のBGMになれば嬉しいです」と虎鷹は語った。

■夢は京セラドームワンマン!一人ひとりに生で歌を届けたい

「そんな人生を堪能したい」のビッグバズで、自身の名前や存在と楽曲を多くの人に知ってもらう機会を得た虎鷹。