2014年から日本での活動を休止していたアンジェラ・アキが、2024年5月から上演される東宝ミュージカル「この世界の片隅に」への音楽制作参加と同時に、活動を再開すると発表した。2024年2月7日に同ミュージカルのために書き下ろした楽曲「この世界のあちこちに」を配信でリリースする。
2005年にメジャーデビューし、「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」などのヒット曲で知られるアンジェラは、2014年にアメリカの音楽大学への留学を機に日本での活動を休止。2016年、東京ディズニーシーのミュージカルショー「アウト・オブ・シャドウランド」に作詞家として参加、ミュージカル音楽家としての活動を本格的に開始し、作詞・作曲家として日本のアーティストへの楽曲提供を開始するなど、精力的に活動してきた。
配信リリースとなる「この世界のあちこちに」は、アンジェラがミュージカル本公演用に制作した楽曲をリアレンジし、自ら歌唱したもの。日本でのリリースは2014年3月にリリースしたベスト盤「TAPESTRY OF SONGS -THE BEST OF ANGELA AKI」以来、新曲としては2013年7月リリースのシングル「夢の終わり 愛の始まり」以来、約10年ぶりとなる。
日本での再始動に関して、アンジェラは「この度、『この世界の片隅で』ミュージカルに音楽担当として参加させて頂く事になりました。ミュージカルの音楽作家になりたくて、10年前にアメリカの音楽大学に入学し、作曲を学び直しました。その学びの体験を経て、この素晴らしい作品に巡り会えた事を心から光栄に思っています。そして、この作品の発表をもって日本での活動を再開させて頂きます」と発表。
「シンガー・ソングライターとして曲を書くことと、ミュージカル音楽作家として曲を書くこと。その一番大きな違いは、視点です。シンガー・ソングライターとして曲を作るときは私の個人的な視点で書きますが、ミュージカルの場合はキャラクターの視点。そのキャラクターがどの場面で何を感じているのか、その視点になって、言葉ではなくまず音で考えてみる。そのときにどんな音が鳴っているのが正しいのかを探していく。難しいことではあったけれど、ものすごくやりがいを感じている自分がいました。ミュージカルは総合芸術。関わる全員が答えを探し、何度も書き直したりしながら一緒に作品を作り上げる。この喜び、この経験は、一回やって“楽しかったな”で終われるようなものではありません。私は日本語にこだわりながら、ミュージカル音楽を一生作り続けていきたい。そう思っています」とコメントを寄せている。
日本での活動再開にあたり、オフィシャルInstagram、XなどSNSもスタートするほか、オフィシャルサイトやYouTubeもリニューアルされる。(編集部・入倉功一)