「あずきバー」などを製造、販売する井村屋(津市)が、「こしあんバー」を8月28日に数量限定で発売しました。SNS上では、「食べてみたい」「待っていました」「どんな口当たりになるのだろう」などの声が寄せられています。

 ところで、あずきバーは「鈍器」「カチカチ」と言われるほど硬いことで有名ですが、こしあんバーとあずきバーとでは、どちらの方が硬いのでしょうか。井村屋などを傘下に持つ、井村屋グループ(津市)広報部門の担当者に聞きました。

自社工場で製造した生あんを使用

Q.そもそも、「こしあんバー」を開発した経緯について、教えてください。

担当者「当社の『あずきバー』が、今年で発売50周年を迎えたことがきっかけです。これを記念し、以前より多くのお客さまからご要望をいただいていた『こしあん』でのバーアイスを開発いたしました。こしあんバーは、当社グループが長年培ってきた小豆の加工技術を生かし、滑らかな“こしあん”の食感と小豆の繊細な風味を楽しめるように仕上げています」

Q.「あずきバー」と「こしあんバー」は、どのような違いがあるのでしょうか。

担当者「製法に違いがあります。あずきバーは生の小豆を使用しているのに対し、こしあんバーは小豆を煮て皮を取り除いた『生あん』を使用しています。生あんは、製造に時間がかかることや専用設備が必要なことから、製餡(あん)所から仕入れるメーカーが多く存在しますが、こしあんバーの生あんは自社工場で製造しています。各商品の製造方法は次の通りです」

■あずきバー
(1)小豆を煮る。
(2)砂糖や塩などと混ぜ合わせて煮詰める。
(3)型に入れて凍らせる。

■こしあんバー
(1)小豆を煮て皮を取り除き、水に何度もさらした後、水気を絞り、生あんを作る。
(2)生あんを砂糖や塩などと混ぜ合わせて煮詰める。
(3)型に入れて凍らせる。

Q.「こしあんバー」は「あずきバー」よりも硬いのでしょうか。

担当者「こしあんバーは、あずきバーと同等の硬さです。両商品とも、食感をやわらかくする添加物や乳原料を使用しておらず、空気をほとんど含まずに凍らせているため、硬くなっております。冷凍庫から出してから少し時間を置くと柔らかくなるため、お好みの硬さでお召し上がりください」

Q.今回、「こしあんバー」は数量限定販売ということですが、今後、レギュラー商品化する可能性はありますか。

担当者「未定です」

 こしあんバーは今のところレギュラー商品化する予定がないため、気になっている人は早めに購入した方がよさそうです。この機会に、ぜひあずきバーと食べ比べてみてはいかがでしょうか。