過去と未来を照らす オフロードコンセプト

ジープは、米ユタ州モアブで開催された第57回イースター・ジープ・サファリで、7台のコンセプトカーを発表した。

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その中でも、最も先進的なコンセプトが「将来のジープの方向性を示す」という2人乗りの電動オフローダー、マグニート3.0だ。


ジープ・ラングラー・マグニート3.0コンセプト    ジープ

ラングラー・ルビコンをベースにした実験的なコンセプトカーで、特注の小型軸流電気モーターから最高出力650ps、最大トルク124kg-mを発生する。より低出力(285ps)のモードも選択可能で、落ち着いた走りを楽しむこともできる。

70kWhのバッテリーパックと6速MTというユニークな組み合わせも特徴的だが、どちらも市販される予定はない。

また、ブレーキ回生モードとヒル・ディセント・コントロールを搭載し、本格的なロッククローリングで「ワンペダル」のオフロード走行を実現する。

ジープのチーフデザイナーであるマーク・アレン氏は、「これは、わたし達がEVについてもっと知りたいと思い、テストしているオープンラボのようなものです」と語る。

「好奇心の赴くままにEVを走らせることができます。しかし、わたし達がこのプロジェクトを始めたとき、オフロードに特化したEVはほとんどありませんでした」

このほか、1978年モデルのチェロキーをラングラー・ルビコン4xeのシャシーに載せたチェロキー4xeコンセプトや、ベースのラングラーから204kgも軽量化されたV8エンジン搭載のスクランブラー392コンセプトなどが発表されている。

グランドワゴニアSWBにルーフマウントのテント「レッドテール・オーバーランド・スカイロフト」を装備したコンセプトなど、アウトドア・レジャーに紐づけたモデルもある。

「毎年、2万人以上のジープ愛好家がユタ州モアブのイースター・ジープ・サファリに参加し、最も過酷なオフロード・コンディションでドライブします。ここでは、エンジニアがジープ車の能力を次のレベルに押し上げています」と、ジープのジム・モリソン社長は語っている。

「7台の新しいコンセプトを展示するのに最適な場所です。なぜなら、ジープ愛好家の皆さんと一緒に、さらに限界に挑戦し、ジープブランドの将来の方向性について意見を聞くことができるからです」