【細江純子=コラム『ホソジュンの幸せ馬房』】
◆高松宮記念、注目馬
先週はストライキにより、競馬が開催されるか? ギリギリまで分からない状況が続き、各方面に影響がでましたね。
また土曜日のパドックにおいては、調教師が馬を曳く場面も見られました。
私自身も細かいところまで把握できていない状況ではありますが、この数年の競馬を見てきて思うことは、売上が上がる一方で厩務員になりたいと思う人数が減っていることは次世代に対しての不安しかなく、非常に危険なこと。
またその1つの要因ともなっているのが新賃金体制であり、今回のストライキは将来を考えての行動だったようにも…。
子供の頃によく砂場で山を作り、そのてっぺんに枝やアイスの棒を立てて、1人ずつ順番に砂を取っていく遊びをしましたが、一番大きい土台がなくなると山が崩れるのは早く、形がなくなってしまうもの。
今一度、立ち止まり、皆がよりよい競馬社会へと進んで欲しいものです。
さて先週の競馬ですが、ジャスティンパレス、体重も含め、素晴らしい成長を見せての内容でしたね。また道中、無駄のないレース運びとコンタクトで愛馬を導いたルメール騎手、さすがでした。
一方のボルドグフーシュに関しては、体の面を見ても叩き良化型のように思えました。
さて今週末はドバイに高松宮記念となります。
サウジでも改めて感じたのですが、今や日本の馬の能力は世界TOPレベルで、その能力が活かされる平坦コースにおいては絶好の舞台。今回も多くの喜びの声が期待できると思います。
さて一方の高松宮記念ですが、フォトパドックでの立ち姿勢や前走の内容、そして人気もさほどならないという点から狙ってみたくなるのが、ファストフォース。
と言うのも、前走はスタート後に外から被され、自分の形に持ち込めていない中でも最後まで集中力を切らさない走りで2着。
ただ、勝利したナムラクレアが斤量56.5kgから56kg。ファストフォースは57.5kgから58kgと斤量増しで、しかも7月から前走まで1カ月に1回コンスタントに走っており、年齢も7歳と常識的に考えると厳しいのですが、前走の内容には魅了されますし、今ならば外枠必須ではなくて、逆に内目の枠で好走を狙えそうな気がします。
と書いていたら、外目の枠…。テンに脚を使う形になると厳しいようにも…。
よって軸はトウシンマカオ。
前走は斤量58.5kgに加え、枠が外で流れにのれなかったと思えるところも…。
追い切りの動きが良くなっているように感じますし、1200m戦はドンピシャの舞台で馬場状態も問わないとも感じます。
そして馬券的な妙味でいえば、人気薄の内目枠も相手候補にいれます。
それでは皆さん、また次週お目にかかりましょう。ホソジュンでしたぁ。
(文=細江純子)