上海証券取引所では3月24日、科創板への上場を目指す深セン雲天励飛技術(688343/上海)、上海南芯半導体科技(688484/上海)、江蘇華海誠科新材料(688535/上海)3社が公募を開始する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
深セン雲天励飛技術は8878万株を発行予定。2014年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。AI(人工智能)アルゴリズムソフトウェア、AI半導体チップなどハードウェアの生産、販売を主業務としており、主にデジタル都市運営管理分野、および居住生活スマート化分野向けに自社製品と監視カメラなど社外ハードウェア製品と組み合わせたカスタマイズ製品の提供、取り付けサービスといったソリューションプランの提供を行っている。中国のAIソリューションプラン市場シェアは1%程度。
22年12月期の売上高は5億4580万元(前期比3.52%減)、純損益は4億3590万元の赤字(同11.83%の赤字増)。23年1〜3月期の業績予測は、売上高が5100万〜5700万元(前年同期比0.30〜12.10%増)、純損益は1億3030万〜1億4086万元(同3.38〜10.63%の赤字減)。
上海南芯半導体科技は6353万株を発行予定で、公募価格は39.99元。15年設立の民営企業で、21年に株式会社化した。アナログチップおよび組込みチップの研究開発、設計、販売を主業務としており、電源およびバッテリー管理分野の顧客にソリューションプランを提供する。製品は主にスマートフォンやノート・タブレットパソコン、電源アダプター、ウェアラブルデバイス、蓄電池、電動工具、車載デバイスなどに利用される。各種充電管理チップをカバーしており、チャージポンプ管理チップの出荷量は世界トップ、昇降圧充電管理チップの出荷量は世界2位、中国トップ。
22年12月期の売上高は13億78万元(前期比32.17%増)、純利益は2億4620万元(同0.89%増)。23年1〜3月期の業績予測は売上高が2億6000万〜3億2000万元(前年同期比23.92〜38.18%減)、純利益は3000万〜4500万元(同64.86〜76.57%減)。
江蘇華海誠科新材料は2018万株を発行予定で、公募価格は35元。10年設立の民営企業で、15年に株式会社化した。半導体実装材料の研究開発、生産、販売を主業務としており、主な製品はエポキシ樹脂封止材および電子接着剤。長電科技、通富微電、華天科技、富満微など中国の著名半導体メーカーを数多く顧客に持つ。また、「電子封止用エポキシ樹脂封止材測定試験方法」の国家規格の原案作成を担当した。外資企業が長きに渡り独占状態を保ってきた分野であり、各分野における国産化推進の流れに乗り市場シェアの拡大を目指す。
22年12月期の売上高は3億322万元(前期比12.67%減)、純利益は4122万元(同13.39%減)。23年1〜3月期の業績予測は、売上高が5350万〜6350万元(前年同期比12.56%減〜3.78%増)、純利益が405万〜505万元(同16.85%減〜4.75%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
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