準決勝へ意気込み「勝つことだけだと思っている」

 野球日本代表「侍ジャパン」の大谷翔平投手は19日(日本時間20日)、20日(同21日)に行われる準決勝・メキシコ戦に向け、試合会場のローンデポ・パークで調整を行った。水原一平通訳とのキャッチボールなど軽めの調整。練習後にはメキシコ代表でエンゼルス同僚のパトリック・サンドバル投手と談笑する場面もあった。

――いよいよ準決勝。
「勝つことだけだと思っているので。投手は抑えてくれると信じていますし、あとは打者がどれだけ楽にさせてあげるかが勝負になる」

――現在のコンディションは。
「ちょっと(体は)重いですけど、今日寝て、明日スッキリ迎えられれば」

――メキシコ代表はエンゼルス同僚のサンドバルが先発する。
「いや、互いに『気をつけろよ』『アリゾナに行く準備はできているか』と。お互いに言ってました」

――同僚との対戦は楽しみか。
「知っている選手たちもいますし、かと言って何かが変わるかと言われたら、そんなに変わらない。春先も最後にライブBPで立ちましたけど、やることはあまり変わらない。いいイメージだけ持って打席に立ちたいと思います」

――サンドバルの狙い球は。
「真っ直ぐでもチェンジアップでもスライダーでも、しっかり自分のスイングができれば問題なく打てるんじゃないかと思う。どんな投手でもそうですけど、しっかり自分のタイミングで打席に入って、自分の間合いで振ることが大事かなと」

――侍ジャパンの打者陣にアドバイスを送っている。
「ちょろちょろとしてますけど、明日全体ミーティングで再確認して。チームとしての攻め方をできればいいんじゃないかなと思います」

WBC決勝でブルペン待機か「中継ぎでいく準備はもちろんしたい」

――今回のWBCを今後へどうつなげるか。
「確実にその大会は進歩していると思いますし、権威ある大会に近づいているじゃないかなと思うので。まだまだ途中ですし、逆に言えば自分たちの力でそうやって、もっともっといい大会にできるやりがいというのは、どの国も感じていると思う。今のところは素晴らしい大会になっていると思うので。ここからはあとは勝つだけだと思いますし、勝つことで日本のファンの人たちは喜んでくれると思う。そこだけかなと」

――日本の子どもたちに野球が広まる。
「日本のファンもそうですし、台湾だったりとか韓国だったりとか、今回は予選で負けてしまったと思うんですけど、僕らは勝っていって優勝することで次は自分たちが、とそういう気持ちになるかと思います。中国もそうですし、まだまだ日本もそうですけど、もっと大きくなる可能性を持っていると思います。そのためにも勝ちというのがやっぱり一番大事かなと思います」

――あと2試合。気持ちの高ぶりは。
「現時点ではあまりないですかね。明日になってみて、あんまり前日とかも緊張するタイプではないので。明日になってみて、ワクワクであったりとか、そういうのが出てくると思います」

――チームの雰囲気は。
「チームの雰囲気はいいんじゃないですかね。みんな、なんて言うんですかね。マイアミ自体も楽しんでいますし。変に硬くなることなく、自然体でみんな臨めているんじゃないかなと思います」

――投手として1%でも投げる可能性を残しているのか。
「もちろん先発はないと思いますし、中継ぎでいく準備はもちろんしたいなと思っていますけど。そこは体調との相談というか。ここまで本当に球団にわがまま聞いてもらって、本当にいろいろと許容してやってもらっているところでもあるので。最後の最後ですし、あとは自分の体と相談しながら決めたい」

――決勝という意味か。
「決勝ですね。明日は中的にもきついですし。きついというか十分に投げる投手もいますし。明日は問題なく計算通りいけば間違いなく勝てる試合かなと思います」

山本由伸、ヌートバーらと食事会「しょうがなく行った感じですね」

――今日は裏で打っていたのか。
「今日は基本的にピッチングの方の調整しかしていないです。バッティングはしていないですね」

――昨日は村上、山本、宮城、ヌートバーと食事に出かけた。
「昨日は由伸が連れて行って欲しいという感じだったので。まあ、しょうがなく行った感じですね」

――どういう話をするのか。
「昨日は米国戦を見てましたね。米国対ベネズエラを見ながらみんなでご飯を食べていて」

――会計は年齢的に大谷自身が支払ったのか。
「もちろん」

――逆転満塁弾も見たのか。
「いや、もう帰る寸前でヌートバーが騒いで、打ったぞと感じだったので。冗談だと思ったんですけど。本当に打っているとは思わなかった」

――時差ボケは大丈夫か。
「100(%)ではないですけど。もちろんそんなにみんなそうだと思いますけど、もちろん厳しい日程ですし。その中でもやれることはしっかりやりたいなと思っています」(小谷真弥 / Masaya Kotani)