地震発生時に地震の規模や揺れの強さなどの情報をリアルタイムで発信してきたツイッターアカウント「緊急地震速報bot」は2023年2月2日、4日に運用を終了すると発表した。

11年の東日本大震災以降、テレビなどで緊急地震速報を見られないユーザーから支持された。ユーザーからは「とても重宝していました」「何度助けられたかわかりません」と感謝の声が相次いでいる。

2009年に開設「テレビをろくに見ない大学生だった自分のために」

アカウント開発者のみつごごさんが23年2月2日に投稿したツイートによると、「緊急地震速報bot」は09年10月26日に開設。地震規模の大きさなどに応じて3つのアカウント(α、β、γ)が使い分けられ、現在の総フォロワー数は約35万人にのぼる。

開設当時についてみつごごさんは、「稼働を始めた頃は緊急地震速報をリアルタイムで受け取る手段はテレビやラジオぐらいしかなく、当時Twitterにかじりついてテレビをろくに見ない大学生だった自分のために、Twitterで速報が流れるbotを作ろうと思いつきで作成したのが始まりです」と振り返る。

11年3月11日に発生した東日本大震災で災害時の速報が注目されると、同アカウントのフォロワーも増加。テレビやラジオの情報を拾えない人にとって、頻発する地震の情報をツイッターで確認する貴重な手段となった。

みつごごさんは「駆け出しエンジニアの頃に作成したコードやサーバーのメンテナンスが困難になってきていることやサーバーの維持にそれなりの費用がかかっていること」を理由に、23年2月4日昼頃に3つのbotアカウントを稼働停止するとした。今後は「特務機関NERV」など防災情報を発信するツイッターアカウントに乗り換えてほしいとしている。

10年以上続いたサービスの終了に「長い間ありがとうございました。助けになりました」「ゆれる度にbotもチェックしていました。大変役立っていました。ありがとうございました」「東日本大震災以後、botの情報に何度助けられたかわかりません」「有益な情報を流してくれてありがとう!」と感謝の声が相次いでいる。