iPhoneで撮った写真の人や物だけを切り抜きたいと思ったことはないだろうか。

iPhoneで写真を加工したいが、とはいえ画像編集アプリをインストールしてまで加工するほどではない……。
多くの人の正直な思いだろう。

実は、iOS16以降のiPhoneなら、画像編集アプリを入れなくても、切り抜き加工が手軽にできてしまうのだ。

新機能の「切り抜き」は、
対象の被写体のみを切り出して、コピーや共有をすることができる機能。
特別なアプリは必要なく、AIによる画像判断で簡単に切り抜くことができる。


●「切り抜き」を使用する前に
新機能の「切り抜き」は、iOS16以降の機種に対応するため、「切り抜き」を利用する前にiOSの確認をしよう。
iOSを確認するには、[設定]−[一般]−[情報]より確認できる。





●写真を切り抜いてみよう
ここからは「切り抜き」の使用方法を紹介する。

1. 「写真」アプリで切り抜きたい写真を開く。




2. 写真の中の被写体を指で長押しすると、写真の画面に[コピー/共有]と表示される。




3. [コピー]を選ぶと、メモ等に貼り付けが可能だ。
「共有」を選んで[画像を保存]をタップすれば、そのまま画像として保存できる。




以上で「切り抜き」は完了だ。

「切り抜き」はSafariで検索した画像でも実行できる。

検索した画像を長押しすると、メニューが表示されるので、[被写体のコピー]を選べばOKだ。


●「切り抜き」が対応できる画像とは
「切り抜き」機能の特徴は、AIによって被写体を判断していることだ。
このため選択する被写体を自ら選択したり、調整したりすることはできない。

そこで、さまざまな写真を用意し、それらに対してどのように判断しているのか? 
検証してみた。

以下の結果を「切り抜き」を使用するときの参考にしてもらいたい。


写真1 人物 あえて顔が映っていない画像を選択したが、ハンドルの先まできれいに切り抜かれた



写真2 動物 一番左のペンギンは、他のペンギンと少し離れているが、しっかりと一枚の画像として切り抜かれた



写真3 食べ物 ケーキがのっているお皿、フォークの一部といったように被写体として一体となっているものは一緒に認識された



写真4 雑貨 メインの被写体が大きく映っていないが、多くの要素がまとめてきれいに切り抜かれた



写真5 風景 



風景写真2種類で試したが、1枚目は「切り抜き」が使用できなかった
被写体の境目が分かりやすい2枚目は「切り抜き」が使用できた



写真6 イラスト 細かな表現があるイラストを選択したが、形が欠けることなくイラストのまま切り抜かれていた


iPhoneの「切り抜き」機能は、AIまかせでできるため、操作が非常に簡単な点が最大の特徴だ。また、検証結果を通して、画像の認識能力が高いことも分かった。
切り抜いた画像を使用して、コラージュをしたり、資料に貼り付けたりと幅広く活用できるのではないだろうか。




執筆 いとう なぎ