クリームチーズ「Kiri(キリ)」は、青空と草原が広がるパッケージの商品だ。そのキリが「クリーミーポーション」に名称変更した。同時に、パッケージ裏面の商品表示も「乳等を主要原料とする食品」と、「チーズ」の文字が消えている。

チーズのはずが、チーズではなくなったのか。キリを含む乳製品を輸入販売している「ベル ジャポン」に取材した。

商品の「仕様改善」

ベル ジャポンから「キリ クリームチーズ」を仕入れ販売している「伊藤ハム」(兵庫県西宮市)は、「ベル社チーズ仕様変更ならびに量目変更のお知らせ」と題したリリースを2022年7月27日に発表していた。これによると、「クリームチーズ6P」では108グラム(g)だったものが、リニューアル品の「クリーミーポーション6P」では、97.8gと変更になっている。なお、10ピースでは変更なしだ。

日本経済新聞(電子版)は同日付で、内容量を減らした実質値上げと報じている。

ベル ジャポン広報は、名前から「チーズ」が消えた理由について次のように答えた。ベルグループでは商品の仕様改善により、環境への配慮に取り組んでいる、今回、新仕様で製造した「クリーミーポーション」は、

「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)で定める『乳等を主要原料とする食品』に分類されることになりました」

と説明。これは「プロセスチーズ」とは別であり、名称変更した理由にあたる。商品パッケージの裏を見ると、確かに「乳等を主要原料とする食品」と書かれており、チーズの文字は見当たらない。

なお、「キリ クリーミーポーション ハーブ&ガーリック」については、商品仕様の変更はないが、「クリーミーポーション6P」「クリーミーポーション10P」の変更タイミングに合わせ、名称を従来の「キリ クリームチーズ ハーブ&ガーリック」から改めたという。