【AFP=時事】(更新、写真追加)インドネシア・東ジャワ(East Java)州マラン(Malang)にあるカンジュルハン・スタジアム(Kanjuruhan Stadium)で1日に行われたサッカーの試合後、ピッチに侵入したファンに対して警察が催涙ガスを放ったことで人々が殺到し、少なくとも129人が死亡したと地元警察が発表した。また、けが人の数は180人となっている。
同国1部リーグのアレマ(Arema FC)はこの日、ペルセバヤ・スラバヤ(Persebaya Surabaya)に2-3で敗戦。すると、宿敵にホームでここ20年以上なかった敗戦を喫したことで、アレマのサポーターはピッチになだれ込んだ。
この騒ぎを「暴動」と位置づけた警察は、スタンドに戻るようファンに促すと、警官2人が死亡した後で催涙ガスを放った。警察によると犠牲者の多くは圧死だったという。
東ジャワ警察のニコ・アフィンタ(Nico Afinta)署長は2日、「この事故で警官2人を含む127人が死亡した。34人がスタジアム内で亡くなり、残りは病院で息を引き取った」と発表していたが、その後死者数が増えた。同氏によると、多くの人が一つの出口に殺到し、押しつぶされて窒息死したという。
スタジアム内で撮影された映像からは、大量の催涙ガスとフェンスによじ登る人たちが確認できた。混乱の中で、負傷した観客を運ぶ人たちの姿もあった。
2日朝のスタジアムの外には、警察車両を含む燃やされた車両が道路に散乱していた。
インドネシアサッカー協会(PSSI)はリーグ戦を1週間中断し、アレマの今シーズン中のホームゲーム開催を禁止した。また、事故の原因究明のために調査チームをマランに送ると発表している。
【翻訳編集】AFPBB News
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