8月13日、静岡市の繁華街で発生した飲食店の火災で焼け跡から見つかった遺体は、安否不明の消防隊員だったと判明しました。亡くなった消防隊員は、急に激しくなった火に巻き込まれた可能性が浮上しています。

8月13日夜に発生し、静岡市葵区呉服町の飲食店などを焼いたビル火災では、焼け跡から1人の遺体が見つかっていました。警察はこの遺体が当時、消火活動に参加していた静岡市消防局駿河消防署消防司令補の男性隊員(37)と17日発表しました。

<伊豆川洋輔記者>

「静岡市役所からほど近い火災現場ですが、きょうも警察による見分が行われているということです」

男性隊員は別の隊員2人と火元を確認するため、火災発生からおよそ1時間後にビル内に入っていました。男性隊員の遺体が見つかったのは、ビル3階の一番奥にある倉庫。ここは飲食店の倉庫兼更衣室で実況見分の結果、最も損傷が激しく、今回の火事の火元とみられています。

発見された遺体の状況などから、警察や消防は退避命令が出た後、1人で現場に取り残された男性隊員が何らかの理由で急に激しくなった火に巻き込まれた可能性もあると分析しています。

身元の確認を受けて、静岡市消防局の秋山義隆消防局長は「事故原因の徹底的な調査・検証を行い、再発防止策を講じてまいります」とコメントを発表しています。