おうちでお菓子づくりと化学の実験の両立を楽しめるレシピ集『おうちで作れる実験スイーツレシピ お菓子+化学=おいしい&楽しい!』(翔泳社刊)が話題です。今回は、20分で簡単にできる、不思議なお菓子のレシピをピックアップ。pHによって色が変化する原理や酸性とアルカリ性の中和反応を応用しているので、夏休みの自由研究にもぴったりです。
色が変わる不思議なサイダー!?夏休みの自由研究に
お菓子づくりの工程には、じつは化学の原理がたくさん働いています。
<写真>レモン汁を加えると酸性に傾き、赤紫に変化。クエン酸を加えると赤い色に。
今回ご紹介する書籍『おうちで作れる実験スイーツレシピ お菓子+化学=おいしい&楽しい!』では、まるで化学の実験のようにお菓子づくりを楽しめるレシピがたくさん。
今回はそのなかから簡単にできるおすすめの実験スイーツを2つご紹介します。
●色が変わる不思議な手づくりサイダー
色が変化する様子を見逃さないよう、しっかり観察してみましょう。
材料(4人分)
バタフライピー ティーバッグ 1個(7g)
お湯 400g
砂糖 20g
レモン汁 5g(1杯分)
クエン酸 1g(1杯分)
重曹 1g(1杯分)
【つくり方】
(1) ティーポットにバタフライピー ティーバッグを入れ、熱湯を注ぎ、指定された時間蒸らして抽出。砂糖を加えて溶かし、粗熱を取ったら冷蔵庫で冷やしておく。
(2) グラスに100gずつ注ぎ分け、レモン汁5gを加えて混ぜる。ここから何色に変わるか、しっかり観察しましょう。酸性に傾き、色が赤紫に!
(3) 同じ要領で、クエン酸1gを混ぜて溶かし、観察。さらに酸性になり、赤い色になります。最後に重曹1gを加えると色が青に変化! 炭酸の泡が出てきます。
●ポイント:色の変化を比べてみて!
青いバタフライピーのお茶は、レモン汁を加えると酸性に傾くため、色が赤紫に変化します。クエン酸を加えることでさらに酸性になり、赤い色に。重曹を加えることでアルカリ性に傾き、青に変化するのがこの実験のおもしろいところ。
酸性のクエン酸と水分が合わさったものにアルカリ性の重曹を加えると、中和反応が起こって炭酸ガスが発生し、サイダーになります。炭酸が消えないうちに飲んでみて!
<かかる時間・20分>
簡単な材料でつくれる!手づくりラムネ
酸性とアルカリ性の中和反応をさらに応用すると、ラムネも手づくりできちゃうんです。
●口の中の水分でシュワシュワ!手づくりラムネ
材料(作りやすい分量)
粉砂糖 60g
コーンスターチ 3g
クエン酸 3g
重曹 3g
水 4g
【つくり方】
(1) 粉類をすべてボウルに入れて混ぜて水を加え、ゴムベラで全体に水分がいきわたるように混ぜ合わせます。
(2) 手でぐっと握るとまとまり、形ができるようになったらOK。水の量が少ないけど大丈夫! 少し取り、手で丸く成形。器に並べて少し乾燥させ、固まったら完成。
●ポイント1:シリコン製モールドの型を使ってみて!
シリコン製モールドを使うと様々な形をつくることができます。お子さんと一緒に成形してみましょう。
●ポイント2:自分好みの色や味にアレンジも楽しんで!
市販のストロベリーパウダーなどを少量入れてアレンジ。色もついて、味も変えられます。
●ポイント3:コーンスターチのあり・なしも比べてみて!
コーンスターチがないと湿っぽくなってしまったり、ラムネの中で反応が進んでしまったりします。コーンスターチは吸湿剤、反応の緩衝材としても働きます。ありなしで比べてみてもおもしろい実験になりますよ。
<かかる時間・20分/保存期間・3日間>
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外部リンクESSE-online