水道光熱費や食費、レジャー費が急上昇する夏は、少しでもおトクな節約方法を選ぶことが大事! 今回は、読者アンケートでも多かった“エアコン代”の悩みにプロが答えます。

気になる夏の電気代、今年は大幅アップの予想!

原油の急騰など、この夏は電気代が昨年より月2000円以上上がる見込み。電力・ガス比較サイトのエネチェンジによると、2021年8月の標準世帯の電気代が6960円だったのに対し、2022年8月は9100円と予想(※)。政府も今の時季から節電や省エネを呼びかけています。

でも大丈夫!「エアコンの温度を25度から26度へ1度上げると電気代が10%削減になる」など、エアコンを買い替えなくても使い方次第で節約できる方法があるんです。今すぐ実践できて、節約効果が期待できるエアコンの使い方を紹介します。

2021年の標準世帯の電気代(東京電力調べ)を基に、エネチェンジが予想

●エアコンの設定は冷房機能vs除湿機能

→弱冷房除湿機能がおトク!

エアコンの除湿機能には、部屋を冷やしつつ湿度を下げる「弱冷房除湿」と、部屋を冷やさず湿度だけを下げる「再熱除湿」が。弱冷房除湿の電気代は冷房をかけた電気代とほぼ同じですが、再熱除湿は部屋が冷えすぎないように暖めるため電気代がアップ。電気代は弱冷房除湿→冷房→再熱除湿の順でおトク。

ただし、暑いときは「冷房」を! 弱冷房除湿は冷房より冷やす力が弱く、真夏には不向き。暑い日は部屋の温度を下げることを最優先して、冷房を!(エネチェンジ調べ)

●つけっぱなしvsこまめにオフ

→1時間ほどの外出ならつけっぱなしがおトク!

エアコンがいちばん電力を使うのは、設定温度まで室温を下げるとき。部屋が冷えたからとオフにすると、その都度室温を下げる電力がかかり電気代がかさみます。一度適温まで冷やしたら、つけっぱなしにして温度を保つ方がおトク。買い物や子どものお迎えなど1時間程度の外出なら、つけっぱなしで出かけて(エネチェンジ調べ)。

●古いエアコンを大事に使うvs最新型

→省エネタイプの最新型に買い替えれば年間約6000円おトク!

12畳用で比べると、2006年製の年間電気代は約3万3885円、2021年製は約2万7864円と、最新型が年間約6021円のおトク。値が小さい方が省エネとされる期間消費電力量も、2006年製は1255kWh、2021年製は1032kWhと最新型に軍配が。使用年数が10年を超えたら買い替えの検討を(1kWh=27円で試算/エネチェンジ調べ)。

●温度をコロコロ調整vs自動設定

→設定温度高めの自動設定がおトク! 温度を1度上げると電気代が1割削減に

エアコンはこまめな温度調整を繰り返すと余分な電気代がかかります。もっとも電気代が抑えられる使い方は、最初は強風で一気に室温を下げ、その後は微風運転になる自動設定。寒いときはオフにするのではなく、自動運転の設定温度を1度上げて。電気代が1割カットできます(エネチェンジ調べ)。

●エアコンだけvs扇風機と併用

→エアコンの温度を1度上げて扇風機をつけると約130円おトク!

エアコンの運転中に扇風機を回すと、冷気が部屋に行き渡り快適に。扇風機の電気代が月約259.2円、エアコンの設定温度を1度上げると月約388.8円の節約になるので、設定温度を1度上げて扇風機を併用すると月約130円おトクに(消費電力600Wのエアコン、40Wの扇風機を1日8時間使用した場合/エネチェンジ調べ)。