台湾には親日家が数多く存在し、これは日本のみならず中国でも広く知られている。中国では反日感情を抱く人が少なからず存在するためか、台湾に親日家が多い事実は中国人にとっては理解し難いことのようだ。

 中国のQ&Aサイトの知乎にこのほど、「台湾には日本に好意を持つ人が数多く存在するが、これは一体なぜなのか」と問いかけるスレッドが立てられた。スレ主の中国人ネットユーザーは、「日本が統治中に生活インフラを整備し、台湾人の生活が改善されたからなのだろうか」と問いかけている。

 スレッドに寄せられたコメントを見てみると、台湾人の日本好きと「生活インフラの整備」は無関係であり、理由は他にあるという意見ばかりだった。たとえば、中国東北部の出身だという中国人ユーザーは「中国東北部にも日本人が作ったインフラは数多く残されており、しかも質の高い建築物などは今も使われているが、それでも中国人は別に日本好きではない」という意見があった。

 また、別の中国人ユーザーは「台湾人が日本を好むのは、中国という存在が関係している」とし、台湾には反中感情を持つ人が数多く存在し、日本も中国とは微妙な関係であるため、「敵の敵は味方」という理論で「日本に好意を持つ台湾人が多いのではないか」と考察していた。

 一方、このスレッドには中国人のみならず、台湾人ネットユーザーからもコメントが寄せられていた。ある台湾人ユーザーは「台湾人の多くが日本好きという点は間違いない」と肯定しつつ、これは日本が統治中に生活インフラを整備したこととは全く関係がないと指摘。むしろ真の理由はアニメやテレビゲームなどを含めた「日本文化の魅力」にあると強調し、幼少期を日本のアニメやテレビゲームと共に過ごした台湾人は非常に多いことも、台湾人の日本好きにつながっていると指摘していた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)