税金などの違いによって用いられるアルファベットも変わる

 筆者の住む神奈川県など、在日米軍の施設が存在する地域では目にすることが多い「Y」ナンバー。これは在日米軍関係者が所有する私有車につけられるナンバーとなっている。

 この「Y」ナンバーは神奈川県だけでなく、日本全国地域を問わず在日米軍関係者の私有車につけられるものとなっているため、登録地に関わらずすべて「Y」なるのだが、その由来は一体なんのだろうか?

 一説にはこの登録制度が最初にスタートした横浜の地名の頭文字を取ってYとなった、という説もあるようだが、これも正式な資料があるわけではなく、あくまでウワサの範囲を出ないようだ。

 なお、在日米軍関係者が所有する私有車のうち、Yナンバーが付けられるのは普通車となっており、軽自動車に関しては「A」ナンバーとなる。

 こちらもアメリカ(America)の頭文字を取ったという説もあるが、やはり定かではなく、通常の軽自動車が「あ」から始まるように、在日米軍関係者の私有車のアルファベットの最初の「A」からスタートしているという説もあるようだ。

 このほか、在日米軍関係者の私有車には「E」ナンバーも存在しているが、こちらはアメリカから日本国内に持ち込まれた車両につけられるもの。前述の「Y」や「A」ナンバーは、日本国内で購入した車両につけられるものであるから、明らかな差別化がなされている。

 じつは、Eナンバーに関しては日本で車両を使用する上で課せられる自動車税などの税金が非課税となっており(Y、Aナンバーも大幅に減税されている)、その面で区別する必要があるというワケだ。

 ただいくら日本で非課税になるからといって、わざわざアメリカから車両を持ち込むというのはなかなかに大変なこと。それだけにEナンバーを装着している車両の多くが、何かしらのこだわりがある車両となっていることも多く、クルマ好きからしてみるとついつい目で追ってしまう仕様となっていることも少なくない。

 逆にYナンバー車両については、日本にいる間のアシと割り切って格安の不人気車に乗っている人と、日本での任務が終わったらクルマごと帰国するため、アメリカで人気の高いいわゆるJDM車両を乗っている人の二極化がみられるので、そういった面でYナンバー車両をチェックするのも面白いかもしれない。