2021年3月29日に放送を開始したTBSの新番組「ラヴィット!」について、視聴者からあらぬ声が上がっている。

「ラヴィット!」は「グッとラック!」の後継番組として、平日の朝8時から9時55分まで全国で放送。TBSの新たな朝の顔となった同番組には視聴者から「ラヴィット!!おめでとう」といった新番組の放送開始を祝う声が出ているが、それに併せて、「ヒルナンデスみたい」との声が続々と上がっているのだ。

冒頭から滲む「ヒルナンデス感」

そこで、J-CASTニュース編集部記者が、29日の放送を録画で視聴してみた。

番組冒頭、画面に映し出されたのは、パステルカラーのスタジオに居並ぶ出演者の姿。司会を務める、お笑いコンビ「麒麟」の川島明さん(42)とTBSの田村真子アナウンサー(25)がにこやかに挨拶を終えると、パネリストたちも続々と挨拶。スタジオ内の空気が温まると、画面はロケVTRに切り替わったのだった。

確かに、冒頭の「見てくれ」は、それこそ「ヒルナンデス!」(日テレ系)によく似た雰囲気だったと言えよう。ただ、このような展開は情報番組であればどこも同じようなもの。これだけで、「ヒルナンデスみたい」という感想を抱くのは、それこそ早すぎというものである。

そこで、さっそく始まった1つ目の特集VTRを見てみることにした。内容は「超一流パティシエが選ぶLOVE it!ランキング」で、内容はタイトルの通りスイーツ特集だ。ワッフルやプリンといった、めくるめくスイーツが紹介されると画面はスタジオに戻り、パネリストたちが「食べた〜い!」と絶賛するなどした後、コーナーは別のものへと移った。

うむ、確かに、「ヒルナンデス!」感は否定できない。

というのも、「グッとラック!」は開始1本目のネタはだいたい社会ネタであり(最終回たる26日の放送は、25日に福島県から始まった聖火リレーだった)、開始早々にスイーツネタを扱うなどということはなかなかなかったからである。

なお、スイーツコーナーは番組開始から50分後の8時50分まで継続。スイーツという、それこそ手を抜けば10分程度で終わってしまいかねないコーナーを丁寧に作り上げるという心意気は確かにヒルナン......いや、まだだ。まだこの程度で「ヒルナンデス!」に似ているとは言い切れない。

そこで、スイーツコーナーの次に始まった、スタジオにも登場している丸山桂里奈さん(38)が登場するロケVTRを見てみることにした。

買い物特集にクイズコーナーも...

2つ目の特集は、丸山さんが大手スーパーの「西友」で食材を買い求める「丸山桂里奈 スーパーの達人への道」と銘打った、丸山さんの冠コーナー。放送中には毎週月曜日の定期コーナーであることが明かされたほか、第1回については、初回は大事であるとの理由から、丸山さんは夫の本並健治さん(56)を連れて登場。VTR中では、品質にこだわる丸山さんを思わずうならせる新鮮なグリーンリーフが登場し、丸山さんが購入を決断すると言った様子が放送されたが、これに対し、視聴者からは「ラヴィットはヒルナンデス化して、ファッション対決とかしだす」といった、お買い物特集は食材に留まらないのではないかとの声が飛び出したのだ。

確かに......2つ目の特集も、やはり、「ヒルナンデス感」が拭えないものだ。同コーナーは9時27分まで続き、その後3つ目の特集である「勝つのは何曜日? 値段見極めクイズ! ラヴィット9」というクイズコーナーが始まった。同コーナーはその名の通り、値段が分からない9つの商品の値段をパネリストたちが当てる番組で、この日のテーマは「お家トレーニンググッズ」だ。

全問の回答が終わると、視聴者からは「ラヴィットって新番組つけたらヒルナンデスぐらいの時間帯か休日のこの時間にやるようなクイズ」といった声が上がったほか、J-CASTニュース編集部記者の脳裏には、3月26日に「ヒルナンデス!」で放送された「20〜40代の夫婦に聞いた! 一緒に見たい桜の名所TOP10」が、ふと頭をよぎったのだった。

3つ目のコーナーが9時49まで続くと、画面はTBSのニューススタジオに切り替わり、ミャンマーで発生しているデモ隊と政府軍の衝突のニュースなど、国際ニュースなどが放送された。そして、それらが終わると明日の予告などを放送し、番組は終了したのだった。

これら、初日の内容を見た視聴者からは、前述のものの他にも、

「ラヴィット ってどんな番組かと思ったら これアサナンデスだな」
「この番組はヒルナンデスなの? いや、アサナンデスか」
「番組のタイトル、アサナンデスの方がいい気がする」

といった声が続々。なお、J-CASTニュース編集部記者が「ラヴィット!」を見た感想だが......やはり、「ヒルナンデス!」を連想せずにはいられないというものだった。

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)