納豆を家族が食べたらガラスの破片が入っていたと、ツイッターユーザーの男性が写真を一時投稿し、注意を呼びかけた。

メーカーのあづま食品(宇都宮市)では、「様々な検知機を通しており、製造過程では考えにくい」とする一方で、破片を外部検査に出したことを明らかにした。宇都宮市保健所は、工場での混入の有無を確認するため立ち入り検査を始めた。

子供が飲み込んでないか心配も、病院の診察で異常は見られず

写真を投稿したユーザーのツイートによると、妻と子供が2021年2月17日朝にこの納豆を食べていると、妻がガリっとするものに気づいた。それを取り出してみると、小さなガラスの破片だったという。

妻が早速、あづま食品に電話すると、同社の人が自宅に来て、治療費は負担するので病院の診察を受けるようにと言われた。子供が飲み込んでいないか心配だったというが、レントゲンを撮った結果、異常は見られなかったとしている。

納豆の大豆はアメリカから輸入しているが、同社の人はこの日、男性の自宅に再度来て、日本の工場でX線をかけて異物を除去するため、製造段階で混入することはまずないとの説明をしたという。

あづま食品のお客様相談室は18日、J-CASTニュースの取材に対し、17日に異物混入の連絡を受けて、同社の担当者が男性宅を訪れたことを認め、破片も回収したことを明らかにした。混入した原因については、次のように話した。

「製造ラインでは、X線のほか金属検知機などで、異物を見つけると回収するようになっています。工場の従業員はポケットがなく、割れない器具を使っていますので、ガラス片は工場内には存在していません。様々な検知機に通していますので、製造過程での混入は考えにくいと考えています」

ただ、破片が何かを特定しようと、同社で外部検査に出したことを明らかにした。1週間ほどで結果が出るといい、その内容は男性に文書で報告したいとしている。

商品は「セブンプレミアム極小粒納豆」で、スーパーも調査中

同社によると、混入していた破片は、5〜6ミリほどの大きさの1個で、ビンを割ったようなガラスだとみられるという。納豆のタレを長期間保存していると、ガラスのような塩分の結晶ができることがあるが、それとは明確に違うとしている。

また、同社では、保健所に届け出て、納豆が販売されたスーパー「ヨークベニマル」の仙台市内の店にも連絡したことも明らかにした。男性の家族には、病院に行ってもらったといい、ケガなどは聞いていないという。納豆にガラスの破片のようなものが混入したという報告は、他にはないと言っている。

今回の納豆は、ヨークベニマル側からの委託を受けて、宇都宮市内の工場で製造した商品「セブンプレミアム極小粒納豆」だった。

ヨークベニマルの企画室は2月19日、この商品にガラスの破片が混入されていたという訴えがあった事実を認め、「私どもでは、近くお見舞いに伺うことになっています。どこで混入したかは調査中ですので、詳しいことは申し上げられないです」と取材に答えた。

宇都宮市保健所の生活衛生課では、18日に市内の工場に連絡して異物混入の届け出があったことを確認したうで、19日から工場への立ち入り検査を始めた。「こちらには今回の1件しか来ていませんが、製造記録の書類確認などを通じて、工場での混入の可能性の有無を確認したいと考えています」と話している。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)