知らずにやってしまうとキズつけてしまう原因になることも!

 大切な愛車を手洗い洗車するのは、メンテナンスの基本。ボディのすみずみまで自分の目でみながら洗うことで、知らないうちにキズがついていないか、不具合の予兆が出ていないか、確認することにもつながるからです。いつも愛車をきれいに保っている人は、事故にあいにくい、とまでいわれるほどなんです。もし、ご主人や彼氏がこまめに洗車をする人だったら、「たまには手伝ってあげようかな」と思うのが女心ですよね。一緒にやると、意外に楽しい時間にもなるものです。

 ただ、あまり洗車に慣れていない人や、初めてという人が手伝うときには、ちょっと注意したいポイントが。良かれと思ってやったことが、かえって迷惑だったり、クルマをキズつけてしまう原因にもなりますので、ぜひ覚えてほしいと思います。

1)いきなり泡のついたスポンジでボディをこする

 まず1つ目は、いきなり泡のついたスポンジなどでボディをこすってしまうこと。これはNGなんです。というのは、目にはみえにくくても、クルマのボディの表面には砂やホコリなどがたくさん付着しており、それをまずは水で洗い流してから、カーシャンプーをつけて洗うというのが基本。それをしないと、表面の砂やホコリでボディがキズついてしまうかもしれません。

 また、暑い日や乾燥している日には、カーシャンプーがすぐに乾いてシミなどの原因になりやすいので、さきに水で濡らして泡が乾きにくくするという理由もあります。髪の毛を洗うときもまずはお湯で濡らしますよね。それと同じで、洗車はまず水洗いから、と覚えておきましょう。

2)1つのスポンジでクルマ全体を洗う

 2つ目は、1つのスポンジでクルマ全体を洗ってしまうこと。これもNGなんです。というのは、洗車はボディを洗う用のスポンジと、タイヤ&ホイールを洗う用のスポンジで別々のものを使います。タイヤ&ホイールには泥や鉄粉などの汚れが付着していることが多いので、その汚れが付いたスポンジでボディをこすってしまうと、キズの原因になるのです。

 手慣れた人なら、ボディ用、タイヤ&ホイール用とスポンジを分けているはずなので、どちらか確認してから使うようにしましょう。

わからないときには確認しながら手伝うのが重要!

3)カーシャンプーを直接ボディにかける

 3つ目は、カーシャンプーを直接ボディにかけて洗うこと。これもダメです。いくらスポンジが柔らかいとはいっても、ゴシゴシこすると摩擦でボディをいためてしまったり、もしスポンジにホコリや砂などが残っていたら、それもキズの原因になってしまいます。かならず、たっぷりの泡でボディとスポンジの間のクッションを作ってから、洗うようにしましょう。

 大きめのバケツに少量の水を張り、カーシャンプーの液を先に入れて、ホースから勢いよく水をバケツに注ぎ入れ、円を描くように水を足していくことで、泡風呂のような状態をつくります。その泡をスポンジですくうようにすると、クリーミーな泡で洗うことができるでしょう。

4)ワックスを全体に塗る

 4つ目は、ワックスがけの時に塗ってはいけない場所まで塗ってしまうこと。「えっ、ワックスってクルマ全体に塗るんじゃないの?」と思う人もいるかもしれませんが、確認が必要です。ガラスやライト、未塗装のバンパー、エンブレムのように凹凸のある面には塗らないのが一般的。

 もしガラスに塗ってしまうと、ギラついて視界が悪くなったり、油膜の原因にもなってしまい、危険です。手伝うときには、塗ってはいけない部分はどこか、ちゃんと聞いてからにしましょう。

5)水を周囲に飛ばす

 5つ目は、水で流す時に周囲のモノや通行人などに飛び散らないようにすること。自宅の駐車場などで洗車をする際には、とくに気をつけたいことです。水洗いをする際には、屋根、ガラス、ボンネット、というように上から下に流すのが効率の良いやり方。

 あまり水圧が強すぎると、周囲に水が飛び散って迷惑ですが、弱すぎるとシャンプーが乾いてしまったりよく落とせなかったりするので、ちょうど良い強さを考えて流すといいですね。もし庭木や鉢植えなどが近くにある際は、泡のついた水がかかってしまい枯れてしまった、という事例もありますので、気づかってあげるようにしましょう。

 というわけで、洗車のサポートをする際にやってはいけないことを5つ、ご紹介しました。寒い時期にはちょっとつらい洗車ですが、プロに頼むとけっこう出費もかさむので、手洗いをして浮いたお金で、美味しいものを食べたりデートがちょっと豪華になったり、いいことがあるかもしれませんね。それに、愛車がきれいになると、運転する方としても乗せてもらう方としても、気持ちのいいものです。ぜひ、「使える助手」になって洗車を楽しんでサポートしてあげてほしいと思います。