ハリウッド実写版『モンスターハンター』がアメリカや日本に先んじて4日から中国で公開されたが、あるシーンが人種差別的だとソーシャルメディアで大変な物議を醸し、すぐさま公開中止となった。Deadlineなどが報じた。

 問題となったのは、アジア系アメリカ人ラッパー/俳優のオウヤン・ジンと共演者が「俺の膝を見て。どんな種類の膝(ニーズ)だ? 中国人の(チャイニーズ)だ。(Look at my knees. What kind of knees are these? Chinese.)」と韻を踏んだジョークを言うシーン。これがアメリカの学校などで使われた、アジア系の子供たちを侮辱するあそび歌「Chinese, Japanese, dirty knees, Look at these(中国人、日本人、汚い膝、これを見て※膝を叩き、両手で目を引っ張ってつり目にしながら歌われる)」を想起させるものであり、人種差別的だとして批判が殺到することになった。そのシーンでの中国語の字幕の表現も、さらに彼らを怒らせることにつながったという。

 制作会社のコンスタンティン・フィルムは6日、「『モンスターハンター』の冒頭のシーンにあった一連のセリフについて、中国の観客の皆さんに心よりお詫び申し上げます。中国の人々を差別したり、侮辱したり、気分を害させたりするつもりは一切ありませんでした。コンスタンティン・フィルムは中国の観客の皆さんが表明した懸念をしっかりと聞き、この意図しない誤解につながったセリフを削除しました」と謝罪のコメントを出した。本作の制作には中国のテンセントも参加しているほか、中国での上映前には厳しい検閲も受けているため、スタジオはこのような事態になるとは全く予想していなかったようだ。修正版が再び中国で上映されるのか、また、他の国での上映分も同セリフがカットされたものになるのかなど現時点では不明だ。

 『モンスターハンター』は、カプコンの大ヒットゲームを『バイオハザード』シリーズのポール・W・S・アンダーソン監督&ミラ・ジョヴォヴィッチ主演で実写化した作品。アメリカでは12月25日から、日本では2021年3月26日に公開される。(朝倉健人)