迷惑行為をしてSNS上にその様子を投稿する者は、世界中であとを絶たないようだ。このほどトルコの乳製品工場で、牛乳風呂をした様子を撮影した動画がSNS上に拡散された。この動画によって工場は操業停止に追い込まれ、製品も全て廃棄する羽目になったという。『The Indian Express』『NDTV』などが伝えている。

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トルコのアナトリア地方コンヤ市にある乳製品工場は、今月5日にTwitterに投稿された1本の動画のせいで工場を停止し、全ての商品を廃棄する対応を取らざるを得なくなってしまった。

問題の動画は11秒という短いもので、「TikTokで拡散されている“牛乳風呂”の動画です。コンヤにある工場と言われています」とコメントを添えている。前半ではタンクが並ぶ工場内部を撮影しているが、後半に差しかかると牛乳がなみなみと注がれた大きな容器の中に裸の男が浸かっているのだ。男はコップで牛乳をすくい、自身の頭にかけてまさに牛乳風呂を満喫していた。

この動画は批判とともに大きく拡散され、11月13日の時点で38万回以上の再生回数を記録した。ユーザーからは吐く様子を表した絵文字やGIF動画などが寄せられており、不快に感じた人も少なくなかったようだ。

のちに牛乳風呂に入っていた男はエムル・セイヤー(Emre Sayar)と分かり、動画を撮影したウグル・トルグト(Ugur Turgut)と共に逮捕された。エムルの身元は明かされていないが、ウグルはこの工場の従業員であることも判明し、解雇された。

ウグルは「工場の名誉を傷つけようとしてこの動画を投稿した。動画に映っていた液体で実際にボイラーを洗った」と供述している。またオリジナルの動画が投稿されたTikTokのアカウントは削除された。

コンヤ市の農林水産省代表アリ・アージンさん(Ali Ergin)は「健康被害の恐れがある」として工場の稼働を停止し、牛乳と牛乳を用いた製品を全て破棄するように命じた。工場側は逮捕された2人に対して賠償金を請求する予定という。

画像は『Hürriyet Daily News 2020年11月6日付「Worker’s milk bath causes dairy plant to close down」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)