声優の富田耕生さんが脳卒中のため死亡したと、2020年10月1日に複数のメディアが報じた。同日付の日刊スポーツ(電子版)の記事によると、20年9月27日に自宅で死去し、葬儀・告別式はすでに近親者で行ったという。

悲しみの声が広がる中、訃報記事の見出しに入っている「初代ドラえもん声優」との文言に、驚く人が続出している。

第1話〜第26話まで約2か月間だけ担当

「ドラえもん初代の声は、大山のぶ代と違うんか」「初代ドラえもんの声って大山のぶ代さんじゃないんだ...そこに驚いてしまった」「大山さん違うのか...知らなかった」

ツイッターには、こうした書き込みが見られる。「ドラえもん」といえば声優・大山のぶ代さんのイメージが強い人が多いようだが、初代は富田さんなのだ。大山さんは「3代目」を務めた。

藤子・F・不二雄さんの漫画作品「ドラえもん」は、もともとアニメ制作プロダクション「日本テレビ動画」制作で、1973年に初めてテレビアニメ化された。約半年間は、日本テレビ系列で放送されていたのだ。富田さんはそこで初代ドラえもんとして、第1話〜第26話までの声を約2か月間だけ担当した。

富田さんは、数々のアニメや洋画の吹き替え作品に出演している。「平成天才バカボン」ではバカボンのパパ役、「名探偵コナン」では鈴木財閥関係者の鈴木次郎吉役を務めたほか「ゲゲゲの鬼太郎」、「鉄腕アトム」、「名探偵ホームズ」などの有名作品で声を担当した。

ツイッターには、

「わたしバカボンのパパが初恋だったんですよね。お声も含めて大好きだったのでかなしい」「富田耕生の次郎吉さん、もっとお聞き出来ると思っていたので残念です。ワトソンにバカボンのパパに、あっぱれさんま大先生...。幼い頃から親しみのあるお声だから寂しいな」「富田さんといえば、バカボンのパパもだけど、名探偵ホームズのワトソン君だなー残念ですね...お疲れ様でした」

など、富田さんの出演作を懐かしみ、しのぶ声が絶えない。