Engadget Japan

クアルコムは、5Gに対応したミドルレンジ向けSoC「Snapdragon 690」を発表しました。商用デバイスは2020年後半に登場予定。シャープも搭載製品を発売する見通しです。

「Snapdragon 690」は、主に3〜5万円台の低価格スマホで採用される「Snapdragon 600番台」でありながら、5Gモデムを統合し、5G通信に対応したSoCです。

5G通信機能では、Sub-6(6GHz未満の周波数帯)に対応し、NSA(ノンスタンドアロン)およびSA(スタンドアロン)の双方をサポート。FDD・TDD・DSS・マルチSIMにも対応します。なお、ミリ波(28GHz帯などの高い周波数帯)には非対応です。

最大通信速度(理論値)は、下りが2.5Gbps、上りが660Mbpsとなります。

約2億画素カメラや120Hz画面をサポート

パフォーマンスも強化しており、CPU性能は前世代に比べて20%向上。また、第5世代AIエンジンによりAI性能も向上しています。

加えて、10億色以上の4K HDR動画撮影や、1億9200万画素イメージセンサーに対応。120Hz駆動のディスプレイにも対応するなど、ミドルレンジ向けながら、従来のハイエンドに近い仕様が備わっています。

低価格スマホでも5G実現

これまで、比較的高価格帯のスマートフォンに限定されていた「5G」ですが、「Snapdragon 690」の登場で、より低価格帯の端末にも5Gが広がることになります。

クアルコムによると、搭載製品はシャープをはじめ、HMD Global、LG Electronics、Motorola、TCL、Wingtecなど各社から登場する予定です。

シャープは低価格スマートフォンとして「AQUOS sense」シリーズを展開しており、その新モデルが5G対応となる可能性もあります。Engadgetではシャープに詳細を問い合わせており、返答があり次第追記します。

Source:クアルコム