【平沢聯合ニュース】韓米連合軍司令部のエイブラムス司令官(在韓米軍司令官兼務)は12日、韓国が終了を決めた韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について「GSOMIAがなければ、われわれがその分強くないかもしれないという誤ったメッセージを送る危険がある」と懸念を示した。ソウル南方の京畿道・平沢にある在韓米軍基地で記者団に述べた。米政府と米軍高官に次いで、韓米連合防衛に責任を負う連合軍司令官もGSOMIAを延長するよう韓国に迫ったことになる。 

 エイブラムス氏は、GSOMIAは地域の安定と安全保障を最優先とするという明確なメッセージを地域に投げかけたものとしながら、「安定的で安全な北東アジアをつくる上で、われわれがともにあればより強くなる」と強調。GSOMIAが終了すれば弱くなったと誤解させかねないと説明した。誤解させる相手とは、北朝鮮や中国、ロシアなどを指したとみられる。

 米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長も韓日歴訪に先立ち、韓国と日本の関係がこじれれば北朝鮮と中国だけを利するとして、同盟内の摩擦を円満に解決する必要があると促している。

 一方、エイブラムス氏は在韓米軍の駐留経費負担に関し、「ハリス駐韓米大使が『韓国政府はもっと負担する能力があるし、負担すべきだ』と話したが、私も同意する」と述べた。在韓米軍で働く韓国人職員の給与や在韓米軍の軍需支援、基地内の施設建設費など経費の用途を挙げながら、韓国人に支払われるお金であり、韓国経済と韓国人に回ると強調した。また、「駐留経費負担を巡る(韓米)交渉に対する評価が誤った情報に基づく場合が多い」とも批判した。