絵本作家としてもお馴染みのキングコング・西野亮廣が、フィリピンの子供たちに向け絵本をプレゼントするとSNSで報告した。世界的音楽グループ「ブラック・アイド・ピーズ」のアップル・デ・アップと協力しクリスマスプレゼントとして届けるその数は3000冊、早速ファンの間にも支援の輪が広がっている。

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日本ではやっと暑い夏から秋へと季節が移り始めた9月だが、世界でも特に長いといわれるフィリピンのクリスマスはこの時期から準備が始まるという。20日に更新された西野亮廣のInstagramとオフィシャルブログでは、そんなフィリピンの子供たちのために自身の作品『えんとつ町のプペル』をプレゼントすることが明かされた。

『えんとつ町のプペル』は2016年に出版され、今年で累計発行部数40万部を突破した西野の人気作品だ。アジアやヨーロッパなど世界各地の言語に翻訳されており、もちろんフィリピンの公用語である英語、フィリピン語も当てはまる。

今回、西野がこのような行動を起こしたのは理由がある。以前仕事の関係でフィリピンのスラム街「トンド地区」を訪れた際、「何かしたかった」という思いで持っていた絵本のプレゼント会を急遽始めたのだという。そのとき一人の母親から言われたのが「エンターテイメントが不足して、ヒマな時間が増えると子供たちは悪い方向に走ってしまうので、こうして絵本を届けてくれるのは本当に助かる」という感謝の言葉。それ以来西野は2か月に1回、現地へ赴き支援を続けているそうだ。

更に驚くことに、その活動を続けるうちにアップル・デ・アップルとのつながりが生まれたという。日本でもお馴染みの音楽グループ「ブラック・アイド・ピーズ」のメンバーとして知られるアップルはフィリピン出身で、毎年クリスマスには現地の子供たちにプレゼントを贈るなど地元の支援を長らく続けてきたそう。“子供たちへの支援”で意気投合した2人は、今年のクリスマスに絵本3000冊を送ることを決めたのだ。

投稿では絵本を抱え笑みを浮かべる現地の子供たちのほか、同様に本を持ちにっこりと笑うアップルの姿もある。フォロワーからは「素晴らしいですね」「行動力がいつも半端ない」との称賛の声が寄せられたほか、「アップルと友達!?」「すげぇw」と意外な交流に驚くファンも少なくないようだ。

また今回のプロジェクトはクラウドファンディングでの支援も募っているため、ファンの間ではその支援の輪が広がっているもよう。西野曰く海外支援に関しては批判の声も多いそうで「モノを与えることが貧困問題の直接的な解決に向かわないことは百も承知」とも記しているが、嬉しそうな子供たちの姿を見ると“エンターテイメント”が生み出す役割の重要性も感じることができるだろう。「“自分達ができる範囲で”今後も支援活動を続けていきます」ときっぱり言い切った西野。多くの協力を得て用意された絵本は責任をもって直接現地に届けに行くそうだ。

画像2、3枚目は『AKIHIRO NISHINO 2019年9月20日付Instagram「グラミー賞を6度受賞されている『ブラックアイドピーズ』のアップルさんと一緒に、フィリピンの子供達にクリスマスプレゼントを贈ることになりました。」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 根岸奈央)