今からちょうど20年前の1999年には、数多くの名作ゲームが発売されました。中には長期シリーズ化されたものや、今なお愛され続けている作品などもあり、いわゆる「豊作」の年とも言われています。そんな1999年に発売された名作の中から10本をピックアップし、ご紹介していきます。

1.ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ(ニンテンドウ 64)



今や世界的コンテンツとなった『スマブラ』シリーズの第一作目は 1999 年に登場し、当時の小学生を中心に一大ムーブメントを巻き起こしました。

マリオやカービィ、ドンキーコングといった任天堂を代表するキャラクターたちが作品の垣根を越え、一堂に会してバトルするという夢のようなゲームで、各プレイヤーたちが触れてこなかった任天堂作品のキャラクターを知るきっかけにもなりました。

対戦ゲームでありながら体力ゲージを採用せず、「%」でダメージを表記(ダメージ量が多いほど吹っ飛びやすい)し、場外へ「ぶっ飛ばし合う」というまさに大乱闘の名に恥じない唯一無二の革命的な大名作です。(©1999 Nintendo/HAL Laboratory,Inc.Character©Nintendo/HAL Laboratory,Inc./Creatures inc./GAME FREAK inc.)


2.モンスターファーム2(プレイステーション)



ありとあらゆる CD からモンスターを生みだせる斬新なシステム「円盤石再生」が、当時の小中学生を熱くさせた大名作で、アニメ化などメディアミックスもされ一躍人気シリーズになった『モンスターファーム』の中でも最高傑作との呼び声が高い本作。

「お父さんの『電車で GO!』を入れたら、電車のモンスターが出た!」などといった怪情報がクラスで出回るなど、CD の貸し借りが頻繁に行われ、友達の輪が広がるきっかけにもなりました。

初代『モンスターファーム』からモンスターの種類も大幅に増加した本作は、育成・対戦のバランスも素晴らしいため、当時の面白さは現在でも全く色褪せていません。(©コーエーテクモゲームス All rights reserved.)


3.チョコボレーシング 幻界へのロード(プレイステーション)



『不思議なダンジョン』など単独でシリーズ化もされている『ファイナルファンタジー』の人気キャラ・チョコボが主人公のレーシングゲームで、チョコボシリーズではおなじみのモーグリやシロマといったキャラクターたちも集結!

かなり意外な隠しレーサー(あのFFシリーズの名キャラも登場)や、「ぶんどる」「メガフレア」といったアビリティが使えるなど、本作特有の要素も満載となっている。

「魔石」「アビリティ」を上手に使うことで、多少のテクニック差であれば逆転できるほど絶妙な難易度となっており、特に対人戦では実力が伯仲しやすく、白熱すること間違いなし。(©1999 SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.)


4.パワプロクンポケット(ゲームボーイ/ゲームボーイカラー)



大人気野球ゲームシリーズ『実況パワフルプロ野球』の携帯機版で、スピンオフ作品でありながらこれまでに14作も発売された異例のシリーズの初代作。

異例なのは、スピンオフ作品でありながら長期化されたことだけでなく、その内容もかなり「異例」で、パワプロシリーズでおなじみの「サクセス」モードで「誰も野球をしない」こともよくある。ちなみに初代ではきちんと野球をしています。(また、7までのジャンルは「スポーツ・育成」だったものの、8からは「野球バラエティ」になっている)

まともに野球をしない「極亜久高校」の野球部に入部した主人公が、部の再建を目指すといういわば王道のシナリオとなっており、選手育成とミニゲームのバランスもバツグンで、すでに長期シリーズ化を予感させるような完成度を誇っています。


5.せがれいじり(プレイステーション)



タイトルがもうすでにギリギリアウトなのではとの指摘も多く、多少ゲームに精通している者であればパッケージの表裏だけで「あ、バカゲーだな」(褒め言葉)と判断できる突っ走りっぷりを見せる「名作」。ちなみにジャンルは「おバカ」。

ゲーム内容は、やじるしの少年・せがれを操作して「セケン」にある「オキモノ」と「オカカワリ」し、作文をつくるというもの(意味不明だが、これがすべて)

その作文(大体しょーもない)を全力で表現する各ムービーは文章にかなり忠実、かつバカバカしく、ふと気を抜いていたら爆笑してしまうことも。ちなみに僕は「うんどうかい」の「1まんキロハードル」でハッとさせられました。(©1999 秋元きつね/ブレインドック/ネメシス/SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.)


6.マリオゴルフ 64(ニンテンドウ 64)



学校などで触れる機会が少なく、子どもたちにあまり馴染みのない紳士のスポーツである「ゴルフ」のルールや楽しさを、日本を代表するゲームキャラ「マリオ」を題材にすることで当時の小学生を中心に広めるきっかけにもなりました。

分かりやすい操作説明や、遊びごたえのあるゲーム内容で多くのゴルフ未経験プレイヤーも熱中させ、本作でゴルフの専門用語を覚えたという人も数知れず。

最大4人プレイで楽しめる64ならではの対戦モードや、隠しキャラ・コース要素、ゲームならではのリングショットといったモードなど、多種多様な遊び方を提供している本作は、初心者から上級者までゴルフの奥深さを味わえる名作に仕上がっています。(©1999 Nintendo)


7.BIOHAZARD 3 LAST ESCAPE(プレイステーション)



大規模なバイオハザードに巻き込まれた「ラクーンシティ」を舞台に「1」の主人公・ジルが奮闘する物語で、時系列的にはレオンたちが奔走していた「2」の舞台裏を描いた本作。

「1」の事件の証人であるジルたちの抹殺のために送り込まれた謎の襲撃者「ネメシス」やゾンビらの魔の手から逃げ、街からの脱出を目指すこととなるが、この「ネメシス」がとんでもなく強い。シャレにならない。

プレイヤーよりも素早い移動スピードと強靭なタフさを併せ持ち、さらに武器(ロケットランチャーも使うよ)で遠距離攻撃をしたり、部屋を出て回避をしようにもドアを開けて追いかけてきたりなど、シリーズでも屈指の「恐怖」を味わえます。


8.チューチューロケット!(ドリームキャスト)



ハッチから出てくる大量の「チューチュー(ネズミ)」をうまく誘導し、「カプカプ(ネコ)」に食べられないようにロケットへ乗せるというシンプルかつ白熱必至のゲーム。

「基本的には直進」「壁に当たったら右手方向へ動く」というルールの中で、チューチューやカプカプを矢印パネルで誘導する頭脳戦の白熱っぷりは思わず声が出てしまうほどで、4人対戦時には1画面にキャラがひしめき合い、白熱っぷりに拍車をかけてくれます。

小林亜星さんが歌う CM ソング(♫チューチューロケット ロケットすごーい ズババババーン!でおなじみ)はコミカルかつ耳心地が良いため、一度聞いたら頭から離れない…。


9.ドンキーコング 64(ニンテンドウ 64)



本作に同梱された「メモリー拡張パック」で、初めてニンテンドウ 64 の「あの蓋の部分」に触れ、「え、ここ開けていいの…!?」というドキドキを味わったり、『ドンキーコング』を3Dのグラフィックで楽しめるというワクワク感に胸を踊らせたりなど、初プレイ時の印象は特に想い出深いであろう名作中の名作。

おなじみの「ドンキーコング」「ディディーコング」と、手の長い「ランキーコング」、2本のおさげがチャームポイントの「タイニーコング」、気は弱いけど力持ちな「チャンキーコング」の計 5 匹の力を合わせて、キングクルールの打倒を目指すというもうすでにワクワクする物語に加え、ステージに散らばる「ゴールデンバナナ」や「せっけいず」といった豊富な収集アイテムなど、やりごたえはバツグン!

一度聞いたら耳に残るサビが特徴のOP曲『モンキーラップ』や、2〜4 人で遊べる対戦モード(回復のスイカや激強なクラッシャを禁止するなどのローカルルールも)もアツい!(©1999 Nintendo)


10.牧場物語 ハーベストムーン(プレイステーション)



幼少期に遊びに行った祖父の牧場を引き継いだ主人公が、長くほったらかされて荒れてしまった牧場の発展を目指す物語で、シリーズでは 5 作目にあたる本作。

ほのぼのした世界観に、トゲのないキャラクターたち、可愛い動物などなど、名作シリーズたる所以をそこかしこに感じさせる「究極の癒やし」は本作も健在で、畑作業だけでなく、釣りや炭鉱での発掘でお金を集めながら、街の人や動物たちと親交を深めていくうちに時間がどんどん過ぎていく…。

恋愛や結婚イベントもあり、ただの農作業ゲームではない 1 人の男の子の物語も味わえ、徐々に行動範囲が広がっていくうちに、もはややめ時が分からなくなってしまう。(©MARUCOME/Marvelous Inc. )


今回は以上10作品を紹介致しました。
みなさんが当時、遊んだ作品はありましたでしょうか?時代を彩った作品も多かったため、懐かしいものや、今なお現役のものもあったかと思います。
今回紹介しきれなかった1999年発売の名作ゲームは、次の機会にご紹介していきます。