LINE(東京都新宿区)は6月27日に開催した事業戦略発表会「LINE CONFERENCE 2019」中で、検索サービス「LINEサーチ」を発表した。同社は以前、検索サービス「NAVER」を提供していたが、2013年にサービスを終了し、「NAVERまとめ」に注力していた。検索事業への再参入という形になり、NAVERとは違う切り口から検索サービスを提案していく構えだ。

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 LINEはこれまでも、同社のサービス内容を検索する機能をアプリ内で提供してきた。自分のLINEのチャット、オープンチャット、公式アカウントの内容を検索する機能と、LINE MUSICやLINE LIVE、LINEニュースにLINE マンガといった、LINEが提供するコンテンツを検索する機能がそれにあたる。これら従来の検索機能を統合し、そこに「人とロケーション」にフォーカスした検索機能を加えたものがLINE サーチとなる。

 人にフォーカスした検索機能では、インフルエンサーの検索に対応している。過去のインターネット検索では、情報そのものを探す能力が重視されてきた。しかし現在はSNSで強い影響力を持つ、発信力の高い個人を探すニーズが高まっていると言う。Twitter、Instagram、YouTubeをはじめとする、インフルエンサー特化の検索機能を提供する狙いはそこにある。

 またインフルエンサーでは対応できない、専門領域における検索ニーズには、プロフェッショナルを直接探すことができるサービス、「LINE ASK Me」で対応する。恋愛や美容の相談窓口である「LINE トークCARE」と、健康相談窓口の「LINE ヘルスケア」を統合し、弁護士ドットコムと提携した法律相談窓口も加えた総合的な相談窓口サービスとする。

 ロケーションにフォーカスした検索機能では、グルメ情報サービス「LINE CONOMI」と店舗・施設の口コミサービス「LINE STEP」、QRコードを使った検索サービス「QR Search」が提供される。今回発表されたLINEサーチは、Google検索やYahoo!Japanといった、従来型の検索ポータルとはその立ち位置が異にする、現代型の検索サービスと言えそうだ。