日本の化粧品は高級ブランドを中心に中国人の間で高い人気を誇ってきた。最近では手ごろな値段の基礎化粧品も人気だが、中国人女性の化粧品にかける情熱は日本人以上となっていると言えそうだ。中国メディアの今日頭条は20日、中国人女性の化粧品にかける消費額は日本人女性の約3倍という調査結果を紹介する記事を掲載した。

 記事は、20代前半の女性が1か月に消費する化粧品の額は日本では平均で4362円なのに対し、中国では1万5903円、20代後半の場合は日本で4801円、中国は1万5964円と、20代の中国人女性は日本人の3倍もの金額を化粧品にかけていることが分かる。記事は、「20歳の女性の場合、自分では払えない金額のはずだが」と頭をひねっている。

 また、興味深いことに日本の場合は年齢とともに消費額も上がっており、40代以降が最も多く消費しているのに対し、中国では35歳を境に減少している。これには、「35歳以下の年代が中国の経済発展の恩恵を受けた」ことが考えられるという。これ以上の年代の女性は若い時に化粧をしないできたため化粧をする習慣がなかったことも関係しているだろう。

 中国人女性は、化粧だけでなく美容にも惜しみなくお金を使うと記事は指摘。ダイエット食品やビタミン剤なども含む「健康食品にかける金額」でも、日本人女性を大きく上回っていると紹介した。中国人女性の間では、特に経済的にゆとりの出てきた若い年代を中心に、美容と健康はお金で買うという考え方が定着してきたようだ。それに加え、「良いものは必ず高い」のは中国の常識なので、日本人と違ってお金に糸目を付けないというのは自然な流れなのかもしれない。

 化粧品メーカーにとって、良いものにはいくらでも出す中国人消費者はありがたい存在であり、高い品質を誇る日本の化粧品は、ますます中国人女性の支持を得ていくに違いない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)