英国サッカー界が期待する超逸材がトップチームでベールを脱いだ。

 現地時間5月19日に開催されたスコットランドのプレミアリーグ第38節のハーツ戦で、セルティックのMFカラモコ・デンベレがトップチームデビューを飾った。

 現在16歳のデンベレは以前から注目を集めてきた早熟の天才だ。当時まだ13歳だった2016年10月に、セルティックのU-20チームに飛び級で昇格。さらに昨年12月には15歳でプロ契約を締結していた。

 さらにU-17イングランド代表のメンバーとして、UEFA U-17欧州選手権に参加して声価を高めていた怪童は、ハーツ戦の後半開始とともにピッチへ。英紙『The Sun』によれば、2016年5月に16歳71日でデビューしたジャック・アイチソンに次ぐクラブ史上2番目の16歳86日という若さでトップデビューを飾ったのである。

 77番を背負ったデンベレは、積極的にボールに絡み、鋭いパスで幾度となくチャンスをお膳立てしたばかりか、自らドリブルでシュートシーンまで待ち運ぶなど、類まれな才能を遺憾なく発揮し、見事に2-1での勝利に貢献した。
 
 大抜擢に応える上々のトップデビューを飾ったデンベレに、セルティックのニール・レノン監督も舌を巻いた。クラブのレジェンドでもある指揮官は、試合後に次のように語っている。

「彼はセルティックが望んでいたタイプの選手だし、インテリジェンスでファンを魅了したね。もちろん我々がしっかりと管理しなければいけないが、とにかく皆が彼の将来性を垣間みられたのは、素晴らしいことさ。トップチームと一緒に練習しているし、45分間のプレーを与えることに何のためらいもなかったよ」

 地元紙『The Herald』が、「デンベレはセルティックの明るい将来を照らし、期待に応えた。今日ここから伝説が始まる」と絶賛したように英国メディアでは、このデビュー戦が大きく取り上げられた。

 レノン監督は、そうした風潮に釘を刺すようにこうコメントしている。

「でも、またあの子は16歳なんだ。正しい形で成長させたいと思って入るよ」

 はたしてデンベレは、この先どのように成長していくのか。類稀な才能を持つ超逸材の未来に期待したい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部