13日、日本はオマーンを相手にアジアカップの第2戦を戦った。前半はすばやいボール回しと的確なサイドチェンジという、森保一監督の練習どおりのプレーが続きオマーンを圧倒する。

ところが1分の原口元気のシュートがクロスバーを叩いたところから、南野拓実が3度の決定機を阻まれる。相手GKの活躍が一番目立つ時間帯が続いたが、28分、原口が南野のシュートのこぼれ球に詰めるところで倒されPKを獲得。これを「(PKを)取った選手が蹴ろう」と話し合っていたという原口が決めて日本が先制した。

▼ 先制ゴールを決めた、原口(写真中央)

(撮影:岸本勉・PICSPORT)


前半終了間際、オマーンのシュートに長友佑都が身体を張ってブロックしようと飛び込む。その際、手に当たったがレフェリーも目の前で見ていた追加副審もPKとは判定しなかった。

「前半に関してはすごく距離感がよく、いいプレーができていましたけど、後半はプレーが安全になりすぎてタイミングが遅れて攻めあぐねるという時間が長かったと思います」

原口がそう振り返るとおり、後半に入ると日本は慎重にボールを動かすあまり、前への推進力を失った。それでも攻守のバランスを取った遠藤航の活躍もあってオマーンにもチャンスを作らせず、日本はそのまま1-0で逃げ切りに成功した。

トルクメニスタン戦は攻撃の際に左右の幅が狭くなったことが苦戦の原因だった。ところがこの日、原口はマーク役で、ウズベキスタン戦で12本のクロスを上げていたサード・アルムハイニを惑わすように中へと進出。できたスペースを長友にうまく使わせるという頭脳プレーで日本の攻撃を活性化させていた。

「前半に関してはそうですね。うまくいっている部分が多かったと思います。でももっとうまくいかなきゃいけないし、攻撃に関してはもっと改善できると思います」

「後半は僕だけじゃなく、チームとして縦に入れる回数も減りましたし、でもそのおかげでカウンターを受けるシーンが極端に減ったので、よくよく考えるとそれはそれで賢くやっていたと思います」

タイムアップ直後は試合内容に不満もあったが、冷静になると「最低限の結果」は出したと考えるようになったという。

これで日本はグループリーグの突破を決めた。それでも優勝までの道のりはまだ5試合もある。原口が言う「賢くやる」という冷静な試合運びがますます重要になってくる。


【森雅史/日本蹴球合同会社】

▼ 原口元気

(撮影:岸本勉・PICSPORT)


▼ 南野拓実

(撮影:岸本勉・PICSPORT)


▼ 長友佑都

(撮影:岸本勉・PICSPORT)


▼ 遠藤航

(撮影:岸本勉・PICSPORT)


▼ 伊東純也

(撮影:岸本勉・PICSPORT)


▼ 酒井宏樹

(撮影:岸本勉・PICSPORT)


▼ 酒井宏樹、原口元気、南野拓実

(撮影:岸本勉・PICSPORT)


▼ 冨安健洋、北川航也

(撮影:岸本勉・PICSPORT)