ヴィッセル神戸の主砲は、世界的名手の入団を歓迎しているようだ。

 神戸に所属する元ドイツ代表FWのルーカス・ポドルスキが、今シーズン限りでバルセロナを退団するスペイン代表MFのアンドレス・イニエスタと同僚になることを地元紙『EXPRESS』で希望した。

 バルサ一筋で16年のキャリアを過ごしてきたイニエスタは、現地時間5月20日に行なわれたリーガ・エスパニョーラ最終節のレアル・ソシエダ戦でラストマッチを戦い終え、今後の行き先については、中国なども浮上する中で神戸が最有力視されている。

 そんなイニエスタの動向へ心を躍らせているのは、ファンだけではない。ポドルスキもその一人だ。

 今月2日に行なわれたJ1リーグ第12節のFC東京戦で左腓腹筋肉離れを負い、全治約8週間の診断を受け、現在はドイツで治療に励んでいるポドルスキは、地元紙の取材に対して、「何度も対戦してきたし、お互いのことを知っている」と話し、さらに高揚した口ぶりで続けた。
 

「イニエスタは本当に凄い選手だ。どんなチームでも彼を欲しがるだろうし、世界のどこに行っても歓迎されるだろう。神戸に来るなら、なんというか、とにかくヤバいね。彼と対戦することも魅力的なことだが、同僚になるとしたら、僕にとっても大きなハイライトになる」

 スペイン・メディア『Catalunya Ràdio』によれば、3年契約で、年俸は2500万ユーロ(約32億5000万円)という破格の契約を結ぶとされているイニエスタ。そんな大枚を叩いてのビッグネームの加入で、神戸はどのように変化するのか。ポドルスキは、「クラブとして土台を構築する必要がある」と持論を展開した。

「名前だけがクラブをトップに導くのではない。それは今の中国で暗示されている。常にクラブとしてのコンセプトがなければいけない。僕やイニエスタが去った後も安定するためにね。だから、神戸ではインフラの改善にも多くの努力が注ぎ込まれているんだ」

 近日中に発表されるというイニエスタの移籍先。はたして、ポドルスキとの世界的なスーパースターによる共闘をJリーグで見られるだろうか。