チャンピオンズリーグ(CL)で目覚ましい活躍を見せるエジプト代表FWモハメド・サラーだが、決勝進出を果たした場合には、あるジレンマに直面する可能性があるようだ。26日付のイギリス紙『サン』が伝えている。

 リヴァプールは24日に行われたCL準決勝ファーストレグで、ローマに5−2と快勝。決勝進出に王手をかけた。2004−05シーズン以来となる欧州制覇の期待もふくらむが、今シーズンのファイナルが行われる5月26日は、イスラム教徒にとって聖なる月とされる“ラマダン”と重なるという。

 今年のラマダン期は、5月15日から6月14日までとされる。その間、イスラム教徒は日の出から日没まで断食を行うこととなる。リヴァプールでは、サラーのほか、セネガル代表FWサディオ・マネとドイツ代表MFエムレ・ジャンがイスラム教徒であり、決勝戦でのパフォーマンス低下が懸念されるようだ。

 信仰と健康のバランスを保つ必要があるため、プロのアスリートは“ラマダン”の時期をずらすことも認められているという。たとえば、エジプト代表は6月14日に開幕するFIFAワールドカップ ロシアに参加するため、同国のイスラム教最高指導者シャウキー・アラム師はサラーに対して断食の期間を後ろ倒しにすることを許可しているそうだ。

 しかし、“ラマダン”の実行はあくまで個々の判断に委ねられている。ユルゲン・クロップ監督は「しかるべき対処を取る」というが、絶対的エースは重要な決断を迫られることになりそうだ。

(記事/Footmedia)