中国メディア・環球網は23日、22日に宮城県仙台市で行われた羽生結弦の凱旋パレードに10万人が参加する一方で、会場でほとんどゴミが出なかったことについて「この現象には恐れ入る」と報じた。

 記事は「約10万人が参加した大型イベントで大した量のゴミが出なかったことで、清掃ボランティアも驚きの声を出さざるを得なかった」としたうえで、22日に仙台市で行われた羽生の平昌五輪金メダル獲得凱旋パレードの様子を紹介。

 「現地市民と、全国からやってきたファン合わせて約10万人が参加。パレード開始10分後から、大学生のボランティアチームが清掃活動を開始した。しかし驚いたことにゴミだらけになるだろうという予想とは全く異なり、パレードの隊列が通過した約100メートルの間に落ちていたゴミは、家庭用ゴミ袋1袋分に満たないほどの量だったのである」と伝えている。

 記事はまた、清掃活動に参加したボランティアたちはみな羽生のファンであるほか、クリーンなパレードを実現した背景にはファンたちの積極的な働きかけがあったことを指摘。パレード開始前から、SNS上では来場者に対して「ゴミは持ち帰ろう」と呼びかけられていたことを紹介した。また、実際にゴミ袋を持って参加したファンからは「羽生くんはきっと会場がゴミだらけになるのを望んでいない」、「羽生くんを困らせたくない」との声が聞かれたとした。

 中国メディアまで「恐れ入る」、「敬服せざるを得ない」と言わしめた羽生の凱旋パレードの様子に、中国のネットユーザーの多くも「清潔で規律を守るのが、日本人の長所だ」「ゴミを拾うという小さな行動が、日本人のモラルの高さを示している」「わが国は、民度を高める計画を専門的に立ち上げるべきだと思う」といった賞賛や、中国社会も見習うべきであるとする意見や感想を寄せた。

 また、「古代中国の文明を学んだ結果だ」、「モラルというのは、法律によって保障されているもの。ルールがなければ、みんな野蛮になる」、「規律を守ることに過剰になれば、それはファシズムになる」といった見方をするユーザーも見られた。(編集担当:今関忠馬)