米マイクロソフトは建築系バトルロワイヤルゲーム『Fortnite』につき、Xbox Oneユーザーと他のプラットフォームとのクロスプレイ(オンラインで協力や対戦プレイが出来る)が可能になるよう、Epic Gamesと協力していることを明らかにしました。

Epic Gamesはソニーと提携し、PS4/Windows/Mac/iOSやAndroid版(数ヶ月以内にリリース予定)とクロスプラットフォーム対応する見込みを公表していましたが、その中にXbox Oneの名前はありませんでした。

今回のコメントは事実上、「Xbox OneとPS4間のクロスプレイ実現を目指すこと」を意味するもの。これまでソニーはPC以外の他社コンソール(家庭用ゲーム機)とのクロスプラットフォームを拒絶してきた経緯があり、もし実現すれば歴史的な転換点となるかもしれません。

なお、「運営ミス」によってPS4版とXbox One版のクロスプレイが一時実現したこともあり、技術的な障害はなさそうです。



マイクロソフトとソニーとは、ことクロスプラットフォームに対する態度は正反対です。まずマイクロソフトは2016年からWindows 10およびXbox Oneとのクロスバイプログラム「Xbox Play Anywhere」を開始し、どちらかの機種でゲームタイトルを買えばどちらでもプレイ可能/実績やセーブデータも同期されるサービスを実施しています。

さらに同社が傘下に収めたMinecraftは、Windows 10/Android/Xbox One/ニンテンドースイッチ/VR間でのクロスプレイがサポートされていますが、ソニーのプラットフォームは含まれていません。Rocket Leagueについても、Xbox Oneとスイッチのクロスプレイは実現したものの、PlayStationコンソールは隔絶されたまま。

マイクロソフトのAaron Greenberg氏はゲームズコム(ドイツで開催されるコンピューターゲーム見本市)にて、Minecraftのクロスプレイにつきソニーと協議していることを明かしました。それが今日にいたるまで実現していない事実が、いわばソニーの回答といえます。

もっとも、2017年末までに全世界7650万台を達成したというPS4に対してXbox Oneは3500万台と推測(2018年2月時点)される大差が付いています。自社コンソールのみで十分なプレイヤーが確保しやすいソニー陣営よりも、クロスプレイの恩恵を受けやすいマイクロソフトの言い分を鵜呑みにするのも早計でしょう。

とはいえ、マイクロソフトが自社に版権のあるMinecraftの門戸をソニーに開いたことも事実です。有望なゲームタイトルがプラットフォームの壁を超えて広く親しまれ、友達同士がプラットフォームの壁に引き裂かれる悲劇が減るよう、最善の落とし所を探って頂きたいところです。