具体的には指導者を志すという。
「もう一度大学へ行って教員免許を取りたいと思いますし、サッカー指導者になりたいという目標があります。こうやって話すのがすごく下手なので、相手に伝える力、納得させる力を身につけたいと思います。経営学だったり幅広い知識を持った上で指導者になりたいです」
 
 筑波大を中退してオランダへ渡ったこともあり、まずは大学でサッカーの指導技術以外にも幅広い知識を得たいという。目標はやはり「高校で出会った小嶺先生をすごく尊敬していますので、サッカーが上手ければ良いということではなく、人として礼儀や挨拶、謙虚な姿勢も教えられる指導者になりたいと思います」と語った通り、現在長崎総合科学大附属高を指揮する恩師・小嶺忠敏監督だ。
 
 「これまで応援していただいてありがとうございました。期待になかなか応えられなかったと思いますが、少しは声援に応えられたと思います。これから勉強してまたサッカー界に戻ってきたら応援よろしくお願いします」と、最後に応援してきたファン・サポーターへ感謝の言葉を述べた平山。穏やかな語り口の中にも強い信念を感じさせる引退会見だった。新たな夢が実現し、サッカー界で指導者として再びスポットライトを浴びる日が来るのが楽しみだ。
 
取材・文●小林健志(フリーライター)