圧巻の300点超でGP通算3勝目…米解説者は賛辞「パーフェクトな演技」「ワオのひと言」

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第2戦スケートカナダは27日(日本時間28日)、男子フリーでショートプログラム(SP)1位の宇野昌磨(トヨタ自動車)が合計301.10点で優勝。圧巻の300点超えでGP通算3勝目をマークし、中継した海外の解説者は「パーフェクトな演技に『ワオ』の一言だ」「革命を起こせるクオリティーが備わっている」と絶賛している。

 カナダの地で、日本の19歳が美しく、そして力強く舞った。10番手で登場した宇野。冒頭の4回転ループを決めた。その後、3回転ループで手をつきかけたが、なんとか耐えた。体力を奪う後半も最後に連続ジャンプを2つ成功。時折、笑みにも見える氷上を浮かべ、演じ切った。最後は観衆から喝采が降り注いだ。

 フリーも1位の197.48点を叩き出した。米スケート専門メディア「icenetwork」は、美しく滑る宇野の演技のワンシーンの動画とともに「ショーマはありえない存在だ」と公式ツイッターで速報。さらに、IOC運営の五輪公式チャンネル「オリンピックチャンネル」の解説陣も感嘆の声を上げた。

 トリノ五輪5位の元米国代表、解説者ジョニー・ウィアー氏は「魔法のジャンプのコンビネーションを繰り出してきた!」と後半の連続ジャンプに感嘆の声を上げ、演技後は「パーフェクトな演技に『ワオ』のひと言だ! 壮大な勝利をつかみ取ることになるはずです」と手放しで称えていた。

五輪シーズン、宇野は「革命」を起こせる逸材「それだけのクオリティー備わっている」

「いくつかミスもありましたが、それを補うのに余りあるプログラムでした。今のエクセレントな彼ならユヅル・ハニュウを視界に捉えているかもしれません」

 こう評した上で、さらに女性解説者から「彼はまだ若いが、革命を起こすには充分な完成度にあることでしょう」と言及すると「ショーマにはそれだけのクオリティーが備わっています」とうなっていた。

 前日のSPでは、ウィアー氏は「オリンピックの優勝候補筆頭」と語っていたが、一段と海外からの評価を上げた宇野。運命の平良昌五輪シーズン、GP初戦を圧巻300点超で優勝を飾り、視界は開けた。

 19歳のさらなる進化に、期待は高まっていく。