中国・安徽省で大学の学生寮で出産し、その事実を隠そうと新生児の殺害に及んだ女子学生(21歳)の公判が行われた。『三立新聞網』が伝えている。

事件があったのは今年3月。被告人は合肥市にある大学に通う女子学生で、学生寮で出産した直後に新生児の胸を刺して死亡させた罪に問われている。

事件当日、1人で出産した被告人は子供が泣き止まないことに焦り、性別も確認しないまま臍帯を切ったハサミでその小さな胸を刺して殺害した。その後、亡骸をスーツケースに入れると同省歙県にある実家に持ち帰り、家族に事の次第を打ち明けたという。

驚いた家族に促され翌日には公安当局に自首したが、鑑定の結果、乳児の死因は鋭利なもので心臓を刺されたことによるものと判明している。

被告人は大学で奨学金を何度も得るなど非常に優秀で、クラスの活動にも積極的に参加していた。事件が明らかになると、同級生らは嘆願書を提出し「寛大な処置で彼女の人生に希望を残してほしい」と訴えている。

裁判で弁護人は「被告人が妊娠を誰にも打ち明けられず大きなプレッシャーの中にいたことは明らかである。起こってしまったこととはいえ、犯行を後悔している」と述べ、3年以下の執行猶予付懲役刑を求めた。

これに対し検察側は「被告人の境遇には情状酌量の余地がある」としながらも、新生児が被告の暴力によって死亡したことを重くみて「殺人は意図的である」と刑事的責任を追及した。

判決は持ち越されたが、被告人は後悔の涙を流しながら「学校に戻れるようもう一度チャンスを与えてほしい」と訴えたという。

中国では今年8月にも、12歳の少女が赤ちゃんを出産し遺棄している。両親は出稼ぎに出ており、親代わりの祖母は妊娠に気が付かなかったようだ。

画像は『三立新聞網 2017年9月21日付「女資優生宿舍產子…怕曝光竟殺死寶寶」(圖/翻攝自萬家熱線)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)