アメリカ・シンシナティで開催されている「ウェスタン&サザン・オープン」(ATP1000/8月13〜20日/賞金総額436万2385ドル/ハードコート)の男子シングルス3回戦で、第7シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)が第2セット1-4の劣勢を覆し、フアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)を6-3 7-5で下して準々決勝に進出した。

 デル ポトロとの過去5対戦のすべてで敗れていたディミトロフは、6試合目にして初の勝利を挙げるのに、プレーを引き締めていかねばならなかった。今年初めに16勝1敗という破竹の勢いでシーズンをスタートさせたディミトロフは、その後、やや調子を落としていたが、この勝利で、ここ28試合の戦績を15勝13敗に向上させた。

 ディミトロフは苦しい展開となった第2セットについて「最初の3ゲームでは、かなりずさんなプレーをしてしまった」と言った。「すべて自分の落ち度だ。僕はただ、彼についていき、正しい判断を下せればチャンスはあるだろうとだけ考えていた」。

 準々決勝でディミトロフは、日本の杉田祐一(三菱電機)と対戦する。杉田はカレン・カチャノフ(ロシア)を6-7(0) 6-3 6-3で下し、ベスト8入りを決めた。

 一方、ダビド・フェレール(スペイン)は、第11シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)を6-4 6-4で破り、ここ11回のトライで初となるATPマスターズ1000の大会での準々決勝進出を果たした。

 第3シードのドミニク・ティーム(オーストリア)はアドリアン・マナリノ(フランス)を7-6(4) 7-6(3)で下し、次にフェレールと対戦する。

 ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場した19歳のフランシス・ティアフォー(アメリカ)と20歳のジャレッド・ドナルドソン(アメリカ)は明暗が分かれた。ティアフォーは第14シードのジョン・イズナー(アメリカ)に6-7(5) 5-7で敗れたが、ドナルドソンはニコラス・バシラシビリ(グルジア)を6-4 7-6(4)で破り、初のマスターズ8強入りを果たした。準々決勝でドナルドソンはアメリカのナンバー2、イズナーと対戦する。

 イズナーとティアフォーの試合は雨により2度中断された。雨で試合が1時間中断されたとき、第2セットは4-4という緊迫した場面を迎えていた。試合がふたたび10分中断されたときは、同セット5-5だった。プレーが再開されたとき、ティアフォーはダブルフォールトをおかし、イズナーが試合にケリをつけることを助けてしまった。

「実のところ、雨の中断は悪くなかったよ」と、イズナーは長いほうの中断について言った。「ロッカールームに戻ってシャワーを浴び、着替え、ストレッチをし、少し食べた。コートに戻ったときにはすごくリフレッシュし、試合を終える準備ができていた」。

 そのほかナイトマッチで、第1シードのラファエル・ナダル(スペイン)とアルベルト・ラモス ビノラス(スペイン)、ニック・キリオス(オーストラリア)とイボ・カルロビッチ(クロアチア)が対戦する。両試合の勝者が準々決勝で対戦することになる。(C)AP(テニスマガジン)

※写真は「ウェスタン&サザン・オープン」で準々決勝に進んだ第7シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)(写真◎Getty Images)
Photo: MASON, OH - AUGUST 17: Grigor Dimitrov of Bulgaria returns a shot to Juan Martin Del Potro of Argentina during Day 6 of the Western and Southern Open at the Lindner Family Tennis Center on August 17, 2017 in Mason, Ohio. (Photo by Michael Reaves/Getty Images)