『イズナーとマウ』のプレートが「ウィンブルドン」(7月3〜16日/グラスコート)に戻ってきた。

 ウィンブルドンを開催するオールイングランド・クラブは、18番コート外のレンガの壁にあったプレートが、なぜ少しの間なくなっていたかについて簡単な説明があると言った。そのプレートは2010年に行われた史上最長試合、ニコラ・マウ(フランス)に対するジョン・イズナー(アメリカ)の記録的第5セット、70-68の勝利が実現された場所だということを示すものだった。

 オールイングランド・クラブのスポークスマンは、プレート上の緑と紫の大会ロゴがやや傷んでいたので、それを修復するため一時的に取り外したのだと言った。彼女は、前と同じプレートが戻されることになる、とも言い添えた。しかし、ある者たちは、同じ元のプレートではないのでは、と問いを投げている。

「マウでさえが、前と少し違っているように見える、と言っていた」と、第23シードのイズナーは1回戦に勝ったあと言っていた。彼はまた、オフィシャルの説明にも首を傾げた。

「なぜ『修復』したのかな? それに、修復するとしても20分くらいしかかからないくらいのもの、なんじゃないかと思う」

 そのプレートはもともと、2011年に様々なグラウンドコートに向かう遊歩道沿いの壁に取り付けられたものだった。のちにそれはコートに隣接する壁に移された。

 7年前に、イズナーと、今週1回戦負けしたマウは、18番コートで----11時間5分----足掛け3日にわたるテニス史上最長の試合をプレーした。それはその年のウィンブルドン1回戦の試合だった。

 プレートは、黒っぽい背景に白い大文字で、2010年6月22〜24日に、このコートで"史上最長の試合"がプレーされた、ということを知らせている。また所要時間の11時間5分とともに、6-4 3-6 6-7(9) 7-3(3) 70-68 というスコアも記されている。(C)AP(テニスマガジン)

※写真は2010年の「ウィンブルドン」1回戦、ジョン・イズナー(アメリカ)対ニコラ・マウ(フランス)が記録した史上最長試合の詳細を記したプレート。試合が行われた18番コートの壁に掲げられている。(撮影◎小山真司/テニスマガジン)