このほど中国・遼寧省の動物園で、高齢の女が許されない行動に出て周囲の人々を驚愕させた。ラクダを間近から見学し、撫でていると思ったら大間違い。実はその毛を刈り取っていたと『Shanghaiist』などが伝えている。

【この記事の動画を見る】

遼寧省大連市にある人気の『大連森林動物園(Dalian Forest Zoo)』。先月30日にそこを訪れた見学者が、決して許されぬ“高価な土産品”を持ち去ろうとする一人の高齢の女の姿を目撃し、背後から録画した。女がゴッソリと手につかんでバッグに入れているのはラクダの毛。背中からバサバサと刈り取ったもので、動画は瞬く間にSNSで拡散し、メディアも紹介したことから大変な物議を醸している。

いったい何が目的で女はそのようなむごいことをしているのかと驚く人々も多いが、ラクダの毛は吸湿力、保温力に優れるため、キャメル毛布はウール毛布よりも上質だとして中国はもとより世界各地で愛用者を持つ。そのため女もその毛織物で何かを作るのではないかとみられている。

この動画流出の後、同動物園にはたくさんの苦情が寄せられたといい、彼らは「動物たちを安全に守るため檻や柵について改めて見直す」と宣言した。また女も乱暴なやり方ではなく、ラクダにとっては大量に毛が抜ける時期であったことから、すでに時遅しという印象は拭えないが園側は「この女性のとった行動を許し、もう動画を拡散して彼女に恥をかかせることはやめて下さい」と添えている。

1年ちょっと前には雲南省昆明の『雲南野生動物園(Yunnan Wild Animal Park)』で、野生のクジャクが美しい羽を次々と引き抜かれ、大変な痛みと恐怖のストレスで衰弱死するという残虐な事件が起きていた。また今年3月にはカンガルーに向かって投石する中年男の動画が江蘇省揚州市の動物園から流出し、波紋を広げた。男は「横になって眠っていないで起きろ。飛び跳ねてこそのカンガルーだ」といって石を次々と投げつけたという。

画像は『People's Daily, China 2017年5月31日公開 YouTube「Grandma seen pulling off hair from a camel in zoo in northeast China」』のサムネイル
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)