日本の古都・奈良は中国人観光客にも人気の観光地。特に奈良公園にいる鹿と触れ合うことを楽しみにやって来る人も少なくないが、知識不足から思わぬケガをする人も多いようだ。

 中国メディア・今日頭条は5日、昨年奈良の鹿によって負傷した人の約6割が中国人だったことを伝える記事を掲載した。記事は「鹿はおとなしそうに見えるが、実は攻撃力が高い」とし、奈良公園が発表した最新のデータで、昨年鹿の攻撃を受けて負傷した人が121人と前年より29人増えて過去最高になったことを紹介した。

 そして、121人中79人が鹿にせんべいを与える際に負傷し、10人が激しく衝突され、1人が骨折、6人が傷口を縫う大ケガをしたと説明。外国人観光客は88人負傷しており、そのうち77%が中国人だったと伝えている。

 奈良市によると、2015年に現地を訪れた外国人観光客は14年に比べて54.7%増の97万5000人に達したという。外国人観光客による鹿のトラブルを防ぐため、奈良公園内には英語・中国語・韓国語の注意書きを40枚張り出しており、今後さらにその数を増やしていくとのことだ。

 記事はまた「鹿は満腹ならおとなしいが、空腹だととても近づけない」、「鹿はとても狂暴。一蹴りでせんべいが飛んでいった」「鹿せんべいを買ったらすぐに与えること。やつらは堪え性がないいから」など日本のネットユーザーの経験談を紹介している。

 専門家の話によると、オスの鹿が発情期を迎える8月から11月は特に注意が必要だという。10月には中国は国慶節の大型連休を迎える。中国人観光客に対するより一層の啓蒙が必要と言えそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)