“クレーの帝王”がバルセロナOPで2年連続10度目V

 男子テニスの世界ランク5位のラファエル・ナダル(スペイン)が4月30日のバルセロナ・オープン決勝で同9位のドミニク・ティエム(オーストリア)を6-4、6-1のストレートで下し、2年連続10度目の優勝を果たした。“クレーの帝王”の圧倒的な強さに各国メディアも「ナダルがスペインに君臨」、「完璧なラ・デシマ(10度目の優勝)」と称賛している。

 先週のモンテカルロ・マスターズでも10度目の優勝を果たしていたナダルはクレーコートでまたも圧倒的な強さを見せつけた。準々決勝で杉田祐一(三菱電機)、準決勝で世界ランク1位のアンディ・マレー(英国)を下した好調のティエムを寄せ付けなかった。

 英地元紙「デイリー・テレグラフ」電子版は「ラファエル・ナダルはバルセロナ・オープンで10度目の優勝を果たし、スペインに君臨する」と特集。「ナダルは先週モンテカルロ・マスターズで金字塔を打ち立てた後、今大会でオープン化後に史上初となる10度目の優勝を果たした」とレポートし、ツアー71勝目が偉大な金字塔となったことを紹介している。

 一方、ドイツテレビ局「シュポルト1」電子版では「ナダルが完璧なラ・デシマを達成」と特集。「デシマ」とはスペイン語で10度目を意味し、サッカー名門レアル・マドリードが2014年シーズンに10度目の欧州チャンピオンズリーグ優勝を成し遂げた際にも用いられた表現でもある。

 オランダ地元紙「アルゲメーン・ダグブラッド」電子版も「バルセロナでラファエル・ナダルがラ・デシマ達成」とレポート。「スペインのクレーの帝王はティエムよりも強かった」と称賛している。

 自身、10度目の優勝がかかる全仏オープンは今月28日に開幕。30歳の名手が大一番に向けてトップコンディションに仕上げてきた。