昨シーズンのJ2で最下位に沈み、J1昇格ライセンスを取得しながらもJ3降格という屈辱を味わったギラヴァンツ北九州。

そんな同チームはこれまで北九州市立本城陸上競技場をホームとしていたが、キャパシティの面でJ1のスタジアム基準に届いておらず、新スタジアムの建設が進んでいた。

そして今年1月に工事が無事完成。すでに、今シーズンからホームスタジアムとして使用されている。

ミクニワールドスタジアム北九州さんの投稿  2017年2月24日

こちらが、北九州の新スタジアムである「ミクニワールドスタジアム北九州」だ。

キャパシティ1万5000ほどの球技専用スタジアムで、最前列の席からタッチラインまではわずか8mという距離だ。

もともとは「北九州スタジアム」という名称であったが、株式会社ワールドインテックグループの不動産企業「ミクニ」がネーミングライツを購入したことから、「ミクニワールドスタジアム北九州」という名前になった。

契約期間は今年2月から2020年1月までの3年間。愛称の「ミクスタ」は、Jリーグのレターコードとしても使用されている。

そんなミクスタ最大の特徴は、海のすぐ側という風変りなロケーションだ。

ミクニワールドスタジアム北九州さんの投稿  2017年2月3日

海まで近すぎ!

そのため、バックスタンド背後の柵には「海へのゴミのポイ捨て禁止」や「魚釣り禁止」といった注意書きがされている。魚釣り禁止のスタジアムなんて前代未聞だ。

ミクニワールドスタジアム北九州さんの投稿  2017年1月17日

ミクスタのバックスタンドは一層式になっており、このようにかなり低くなっている。そのため大きく蹴りだされたサッカーボールが海に落ちるという可能性もある。

実際に、こけら落としとなったラグビーの試合では“海ポチャ”したという。北九州サポーターの間では「海ポチャメーター」なるものが作成されており、今後はJリーグ名物となりそうだ。

メインスタンドと両サイドスタンドには屋根があり、弱い雨なら濡れることもない。将来的にはキャパシティを2万人にまで拡張可能であり、その際にはバックスタンドが海上に飛び出る構造になるという。

また、JR小倉駅からも徒歩で7-10分とアクセスも最高だ。

グランドオープンとなった第1節のブラウブリッツ秋田戦には1万4935人が観戦に訪れ、J3における最多動員記録を更新。

また、先週末に行われたセレッソ大阪U-23戦では新スタジアムで初勝利を手にした。

こうして見ても、バックスタンドのすぐ後ろに海が広がっているというのは新鮮な感覚を覚える。九州の新たな名所が誕生したと言って良さそうだ。