いよいよ卒業シーズンですね。高校や大学を卒業して、この春から社会人という人には、それにふさわしい言葉遣いを身につけてもらいたいものです。そこで今回は、学生時代に身につけてしまいがちな「アルバイト言葉」の誤りを紹介します。

 教えてくれるのは、マナー講師で、話し方や敬語、コミュニケーションにも詳しい金森たかこさんです。親御さんも必見ですよ。

「〜のほう」を用いるのは比較の場合

【〜のほう】

・「こちらのほうから失礼します」→「こちらから失礼します」
・「私、加藤のほうから説明します」→「私、加藤から説明します」

「〜のほう」は「AとBのどちらがよろしいですか」「Aのほうをお願いします」のように、比べるものがある場合に用いる表現です。比較対象がないにもかかわらず、「ほう」を付けるのは誤りです。

【〜になります】

・「おつりになります」→「おつりです」
・「980円になります」→「980円です」

「〜になります」という表現は、「打ち合わせ場所はA会議室からB会議室へと変更になります」のように、変化を表すときに用いる表現です。

【〜からお預かりします】

・「1万円からお預かりします」→「1万円お預かりします」

「から」は不要です。

【〜でよろしかったでしょうか】

・「〜でよろしかったでしょうか」→「〜でよろしいでしょうか」

 過去形にする必要はありません。

「レジのアルバイト経験が長い人などが、ついつい使ってしまいがちなこれらの表現ですが、社会人になって使い続けていると、マイナスの評価をされてしまいます。すぐに直すのは難しくても、少しずつ正しい言葉遣いを身につけましょう」(金森さん)

(オトナンサー編集部)